小島はプロテスト合格後にツアー参戦したあとティーチングプロ資格、トラックマンマスター、TPIレベル3、タイトリストで10年のフィッテイング経験をもつなどスウィング面と計測器、フィッテイングまでの幅広い資格を取得した異色のプロ。ここではフィッティングを受ける際には受ける側にもいくつかの注意点があるという。
フィッティングの1打でもコースの1打を想定して試打する
まず第一にフィッティングを受ける際に覚えておいて欲しいのは、よいものを100%フィッター任せで選んでもらうことはNGだと小島。
「ゴルフクラブは自分の刀、戦場に持って行き、『あれ?重かった』となった場合は斬られてしまいますよね。あくまでもフィッターと一緒にお互いに協力して選ぶことが大事です」(小島慶太:以下同)
そのうえでフィッティングを受ける際の注意点を教えてもらうと
「室内だと、軽いもの、軟らかいものは振りやすく感じます。ただコースでプレッシャーがかかったときにちゃんと機能を発揮してくれるのかどうか? アウトドアの練習場だったとしてもノープレッシャーで打った印象と、コースでOB杭や風や池などのプレッシャーの中で打つのとでは結果も変わってきます。インドアや練習場では難しいですが、コースでの1打を想定してプレッシャーを感じながら打つことが非常に大切です」
そしてウオーミングアップしてフィッティングを始める1球目が大事だと小島は続ける。
「まず打つ前にフィッターにシャフトの詳細を聞かずに打って欲しいんです。先入観を持って打って欲しくないんです。ですからシャフトやヘッドの詳細は打った後に聞くようにして欲しいのです」
そしてフィッティングの原則は、受ける人の今の状態をよくすることが一番ではあるが、もし望むのであれば将来を見据えての選び方もあるという。
「フィッティングを受けるときが、スウィングを改善している途中だったり、トレーニングによって体力が上がってきている最中の場合、未来を見据えてのセッティングを提案して思い描く弾道が打てるようになることを目標にするケースもあります。例えばシャフトのしなりを感じて打てるようになるために、重量を変えずにフレックスを落としたり、ゆっくりと打てるようにフレックスは硬くせずに重量を重くしたり、体力が上がることを考え少しハードなスペックを選んでおくなど、目的をもってフィッティングするケースですね」
先入観を持たずに打つこと、プレッシャーを感じて打つこと、どんな目的を持ってフィッティングを受けるのかが大事だと小島。その上でコースで打つ場合と同じようにボールの後ろからターゲットを見て打つ前のルーティンから始めて1打を打つ。そうすることで実戦で結果の出るフィッティングにつながることだろう。