――今年のメジャーで誰が勝つかがすでに話題になっています。優勝候補筆頭にあなたの名前を出すメディアが多いですね。
「それは僕もよく知っています。次にメジャーに勝つのはザンダーだ、ってさんざんいわれていますから(笑)。もちろん意識していますよ」
――昨シーズンはマスターズで3位タイ、全米オープンでもトップ10(7位タイ)に入っています。
「17年からメジャーに出場し始めて昨年までで9回トップ10入りしています。勝てないといわれるけれどかなり善戦しているしいずれ自分にもその時がくると思っています」
――一番勝ちたいメジャーは?
「あまり選り好みするタイプではないので勝てるならどれでも(笑)。贅沢はいいません」
――では自分のプレースタイルに合っていると思うメジャーは?
「強いていうなら厳しいセッティングで我慢しながらチャンスを作る全米オープンが性に合っているのかな。じつは17年に初出場してから5年間で一度もトップ10を外していないんです。去年の7位がワースト。それだけ相性がいいし自分のゴルフに合っていると思っています」

今年こそはメジャーでの優勝が期待されるシャウフェレ。すでに足元にはニューモデルを投入している(写真は2022年PIFサウジインターナショナル 撮影/GettyImages)
――08年トリーパインズで行われた全米オープンはギャラリーとして観戦していたとか?
「その通りです。当時僕はそれほどゴルフ観戦に興味がなくて観るならほかのスポーツ、と思っていたんです。でもタイガーの優勝シーンにものすごいギャラリーが興奮しているのを目の当たりにしてゴルフってエキサイティングなんだと思い直した記憶があります。自分もそういうシーンを演出できたら最高だ、ってね」
――あなたには台湾のお母様の血が流れていますよね。最近は松山英樹をはじめアジアの選手のゴルフ界の活躍が目覚ましい。アジアの血を引くあなたはどう思われますか?
「ゴルフはアジア人に合っているという意見に賛成です。我々が持っている2つの特性がゴルフに向いていると思います。ひとつはハードワーク。日本人は勤勉だといわれますが練習を一生懸命する才能をアジア人は持っています。ヒデキも練習の虫ですよね」
「そしてもうひとつがDiscipline。日本語でいうと自制心があるとか規律正しいとかそういう意味ですが、やるべきことをきちんとこなすのがアジア人の特性だと思います。そのスキルは僕も受け継いでいる気はします」
――その特性と「ツアー360_22」があれば最強?
「ですね!」
――では最後にゴルファーとして究極の目標を聞かせて下さい。
「とにかくメジャーに勝つこと。それが何よりも大きな目標です。何度でも勝ちたい。メジャーでの優勝はゴルファー冥利に尽きるんです」

シャウフェレが愛用する「ツアー360_22」。トウ側の丸みを好み、ヒモつきにこだわる