よくパッティングの基本として言われるボールの位置のチェック法。アドレスの姿勢を作ったら左目の位置にボールを持ってきて、そこから手を離してボールが落ちたところ、そこが正しいボールの位置と言われる。つまり目の位置はボールの真上だ。
「長い間これが基本とされてきましたが、この構え方だとボールを真上から見るため、ボールとカップ、2点を結ぶ線で構えることになります。では、ボールの先にスパット(目印)を見つけて、ボール後方から、ボールとスパットとカップが同じライン上に並ぶようにしましょう。実際にアドレスしてみましょう。どうでしょう? 後ろから見た時は3つが同一線上に並んでいたのに構えたら並んでないように見える、という人が多いのではないでしょうか?」(小暮プロ)
これは目線がボールの真上にあるため、自分の見方のクセや右目と左目を結んだラインが傾いているせいで並んでないように見えるという。後ろからラインを確認したのに、構えたらそのラインが信じられないという経験をした人も多くいるだろう。
「ボールにラインを引いて後方からカップに向けてセットして、いざ構えると真っすぐに見えないのも、同じ理由で起こります。これを防ぐためにも目線を整える『アイセット』が必要になるのです。目の位置をボールの真上にセットするのではなく、『ボールよりボール1個後方』、もしくは『ボールよりボール1個後方かつボール1個自分寄り』にセットし、ラインを少し斜めに見るようにすることで後方から見たときと構えて見たときのラインが一致するようになります」(小暮プロ)
確かにこのように構えると、先ほどのボールとスパットとカップが真っすぐに並んで見えやすくなる。でも、それではストロークが狂ってしまうのでは?
「『ボール1個後方』の場合はストロークがアッパーになりやすく、『ボール1個後方かつボール1個自分寄り』の場合はインサイドインのストロークがしやすくなるという、狂うどころかメリットが生まれます。ボールを後方から見た時と実際に構えたときラインの見え方が違うという人は、ぜひこの『アイセット』やってみてください」(小暮プロ)