ビギナーのみならず多くのアマチュアが悩まされるのが、ドライバーショットのスライス弾道。それゆえ雑誌や動画のレッスンでも、スライス改善をテーマに掲げたものは多くある。
しかし、そもそもスライスの原因が不明瞭なままスウィングなどに手を加えてしまうと、かえって悪化してしまう場合もある。「ただレッスン記事を鵜呑みにするのではなく、まずは原因がどこにあるのかを絞ることが大切ですよ」と福田。原因究明のためには「フルスウィングではなく、スリークウォーターで“ただボールを打つ”という動作をしてみてください」という。
「フルスウィングは、言わば飛距離を伸ばすため、出力を上げる動きを加えた状態でのスウィング。したがってスライスしたとしてもヘッドの軌道や手首、体の動き……さまざまな原因が考えられ、絞り切れません。まずはベタ足で構えてスリークウォーターの振り幅で、『何も考えていない』『ちょっとやる気ないんじゃない?』というくらい力感を抜いて5球前後打ってみて、どういう球筋が出るのかをチェックしてみてください」
5球打ったあと、球筋にどういう傾向が表れたかでスライスの原因をある程度絞り込めるという。
「そもそも球筋がショットごとにバラけてしまうのであれば、手元でクラブを操作するクセがついていてスウィングに安定感がないとわかります。チーピンのような左に曲がる球筋が多く出るのであれば、フェースローテーションはしっかりできているという証拠です。フルスウィングのときは飛ばそうとして力んでしまい、手首を上手く使えていないのでは? と推測できますね」
そして右方向に飛ぶ・曲がる弾道が出る場合でも「『真っすぐ打ち出して右に曲がる』のか『右に打ち出してさらに右に曲がる』のか『右に真っすぐ飛ぶ』のかでは、それぞれ原因となる部分が異なってきます」と福田。
「真っすぐ打ち出して右に曲がるなら、フェースはインパクト時にスクエアだけどヘッド軌道がアウトサイドインだからスライスが起きている。右に打ち出してさらに右に曲がるのなら、フェースが開いてインパクトしているしヘッド軌道もアウトサイドインということ。右に真っすぐ飛ぶならフェースは開いているだけでヘッド軌道は正しい、というように原因を細分化できますよ」
世にスライスの改善法は多くで回っているが、自分のスライスの原因を突き止め、適切な方法を選ばなければ意味がない、どころか悪化の危険さえある。福田が教えてくれた方法で、まずはスライスの原因がどこにあるのかをチェックしてみよう。
協力/COCO GOLFイオンモール八千代緑が丘店