注目の初日は、5アンダーで単独首位に渡邉彩香選手。午前のトップスタートで出たルーキーの佐藤心結選手は4アンダーで2位タイ、同組の佐久間朱莉選手は3アンダー4位タイと健闘しています。佐藤選手、佐久間選手は開幕初戦から自分のゴルフができたことで自信をつけ明日以降のプレーに俄然注目度が上がります。
18ホールついて歩いた最終組は、クラブ契約をフリーにした原英莉花、ディフェンディングチャンピオンの小祝さくら、地元沖縄出身でシード復活を狙う新垣比菜選手の3サム。朝イチのホールで度肝を抜かれたのは原選手のティーショットでした。他の二人に30ヤードくらい先に飛ばし、レーザー距離計で計測すると272ヤードと表示されました。ドライバー選びは比較的早い段階で決まったというキャロウェイの「ローグ ST」は、昨日までの練習ラウンドよりも飛距離も方向性も抜群でした。
しかし、アイアンショットが少しバラつきコーライグリーンにも苦しめられましたが、ピンが左奥に切られた難関の9番ホールで9メートルのバーディを決めて1アンダーで折り返すと後半は16番パー3でバンカーからボギーとするも上がり2ホールを連続バーディとし3アンダー4位タイで終えました。
圧巻だったのは左ドッグレッグで軽い打ち上げの4番パー5ではフェアウェイをショートカットし2打目はグリーンをわずかにオーバーします。最終18番の495ヤードパー5でも225ヤードの2打目を4メートルに2オンし、オフに腰痛で苦しんだとは思えないくらい元気なゴルフを見せてくれました。新しいクラブも早速馴染んでいるようです。
ディフェンディングチャンピオンの小祝さくら選手は、「新コーチのお試し期間中」という中での開幕戦になりました。谷原秀人選手や上井邦裕選手のコーチを務める吉田直樹プロコーチに1月から習い始めたといいますが、フェースローテーションを少なくし体の回転量を増やしたスウィングは早くも成果を出し始めています。ティーショット、アイアンショットともに安定していてグリーンを外したのはわずかに1回のみ。そのホールをボギーとして1オーバーの61位タイで終えています。
よかったショットに比べてパットがコーライグリーンにとことんタッチが合わずにショートばかりでチャンスを生かせませんでした。明日以降パッティングが改善されれば巻き返してくる可能性は大きいです。辻村明志コーチの元で培ってきたベースに新コーチのエッセンスが加わったことで楽しみなシーズンになりそうです。
最後に新垣比菜選手ですが、テーラーメイドとクラブ契約を交わし心機一転シード復活を狙っています。地元で大きな声援を受けながらのスタートとなり、かなり緊張している様子でしたが数ホールで落ち着きを取り戻すとショットは安定してきました。後半の14番からパットが決まらず3連続ボギーと崩れかけましたが最終18番パー5で2オンに成功しイーグルを決め、スタンドからは大歓声が上がりました。トータルイーブンパー41位タイでホールアウトしましたがパッティング次第では明日以降の巻き返しに期待が持てそうです。
そのほか、パッティングに苦しんだ稲見萌寧選手は1オーバー61位タイ、西村優菜選手1アンダー28位タイ、西郷真央選手は3アンダー4位タイとなっています。
開幕戦の4日間競技の初日が終わりました。明日は沖縄特有の風が吹く予報となっています。ルーキーたちは風に対応するゴルフを見せられるでしょうか。明日も現地からレポートをお届けします。