「ベンタス」シリーズはアメリカ発のシャフトとして、飛距離と安定性に定評があり、日本国内では「ベンタスブルー」、「ベンタスブラック」に続いて「ベンタスTRブルー」がリリースされました。海外では「ベンタスレッド」という先調子のシャフトが発売されていますが国内では展開していません。
「ベンタスブルー」は国内外の男子プロから絶大な人気を獲得し、シャフトモデル別使用率でも1位を獲得するなどハードヒッター向けのイメージがありますが、じつは50グラム台のRフレックスから展開されています。とはいえドライバーに装着されているメーカー純正シャフトのSよりしっかりしているのも事実です。
60グラム台のSとXを試打してみました。「ベンタスブルー」と「ベンタスブラック」の中間の性格を持たせたという通りで、全体にピンとした張りを感じる「ベンタスブラック」よりも切り返しでしなりを感じられますし、芯を外したときの安定性は「ベンタスブルー」よりも向上している印象です。
どのモデルも中元や元調子系に分類されるので、スピン量が減って打ち出し角も高くはならないのですが、ロフトのあるヘッドを使って打ち出し角を上げてもスピン量が増えすぎない点が大きなメリットになります。スピン量を少なくし高弾道で打てるようになると自身のもつヘッドスピードやボール初速に応じた最大の飛距離が得られる可能性が広がります。
続いて「デイトナスピーダーX」です。このモデルはフレックスによって重量がフローするので重量表記はなくてフレックスのみの表記になっています。いちばん軟らかいR2が45.5グラム、Rが50グラムと5グラムピッチで重くなり、Xは65グラムになっています。SとXを試打しましたが、Xはそれなりにハードでした。Xをしならせることができたらかなりの飛距離が期待できそうです。普段のフレックスから1フレックス落としてもいいかもしれませんね。
試打した印象は、とにかくシャフトが仕事をしてくれます。仕事をさせるにはしならせることが重要なのですが、ダウンでしならせたらそこからの走り感や振り抜き感は抜群でした。叩くというよりもシャフトが走って勝手にボールを弾き返してくれる印象です。
しならせることができるフレックスを選ぶことでこのシャフトのもつ性能を引きa出すことができそうです。高価な素材や製法が全長で採用されているというので、そのあたりが走り感や弾き感につながっているのでしょう。
アメリカ発の「ベンタス」シリーズの「ベンタスTRブルー」と”今、地球上にある材料で最高に飛ぶシャフトを作る!”というコンセプトの「デイトナスピーダー」の「デイトナスピーダーX」は出生も性格も異なるシャフトでした。それぞれ既存モデルを進化させながらマッチするプレーヤー層を埋めるモデルになっています。打ってみて振りやすくて芯に当たっていればボール初速は上がります。現在のシャフトと打ち比べて見てはいかがでしょうか。