ゴルフはいくつもの道具を使ってプレーするスポーツ。ゴルフクラブやボールはもちろんのこと、ゴルフ用のグローブもそのうちのひとつだ。
ゴルフでは右利きの場合、左手側にだけグローブを装着し、右手は素手の状態でプレーするのが一般的となっているが、とくに超初心者の場合「なぜ片方だけ?」という疑問を抱く方も少なくないだろう。ではズバリなぜなのだろうか。まずグローブを着けるメリットから、吉本に説明してもらおう。
「そもそもグローブを着けるのは、滑り止めと手の保護のためです。手の中でクラブが滑るとフェースの向き自体が変わってしまいミスにつながりますし、『滑るから』と手に力を籠めて握るとまた別のミスの原因になります。また、手の皮が剥けてしまったりマメができたりしてしまうので、これらを防ぐためにグローブが必要なわけです」(吉本、以下同)
いっぽうで、グローブを着けるデメリットもあるという。
「それは手のひらの感覚が薄まってしまうこと。昨今のグローブはグリップ性能もよくて薄手のモノもありますが、基本的には素手のほうがフェース面の感覚を感じやすいんです。実際、フィーリングが重要なアプローチやパッティングを打つ際は左手のグローブを外して両手とも素手で握るプロも多いですよ」
これらのグローブのメリット・デメリットを考えたとき、「おもにクラブをしっかりとホールドする役割を担う左手側はグローブを装着し、その左手に添えるように握る右手側はフィーリングを重視して素手で握る、というスタイルが主流になったわけです」と吉本。
とはいえ、そもそもゴルフグローブの着用はルールで義務付けられていないため、両方とも素手の状態でプレーしたり、両手ともグローブを着けてプレーすることも、もちろん可能となっている。とくに女性ゴルファーの場合、両手ともグローブを装着するケースもあると吉本は言う。
「女性ゴルファーだと、片手だけ日焼けしてしまうのを防ぐために両手ともグローブを着けるケースは多いですね。また、最近だとネイルをした状態でもプレーできるように指先がカットされたタイプのグローブも発売されていたりしますよ。少なくとも、ひと昔前より両手にグローブを着用するゴルファーは増えてきていますね」
協力/東京ゴルフスタジオ