「『100を切れたら』『上達したら』などなにかの節目にゴルフクラブを購入するというゴルファーは多いですが、じつはこれが落とし穴。自分からクラブに合わせにいってしまうことでスウィングに悪いクセがついてしまう原因になります。だからこそ、自分に合うクラブは大事なのですが、最初は自分に合ったクラブを見つけること自体が難しいはず。なので、まずは合わないクラブを知ることから始めていきましょう」
合わないゴルフクラブは大きくわけて「重すぎる」「軽すぎる」「柔らかすぎる」「硬すぎる」の4つがある。これらのどれかひとつでも選んでしまうと、スウィングに悪いクセがつき、上達するまでの時間がかかってしまうそうだ。
では、どんなことに気をつけたらいいのだろうか? ドライバー選びで重要なシャフトについて吉本に詳しく解説してもらった。
「シャフトには『重量』『フレックス(硬さ)』『キックポイント(調子)』の3つ要素があります。そのなかでもキックポイントとはシャフトのもっともしなる部分のことを表現しますが、いちばんクセがないのがシャフトの中心にキックポイントが設定されている“中調子”。シャフト全体がバランスよくしなってくれるため万人受けしやすく、最初に選ぶうえではベストといえるキックポイントですね」
シャフトの先端側にキックポイントが設定されている“先調子”はよりヘッドが走るが、コントロールするのが難しい。その反対でシャフトの手元側に設定されているのが“元調子”でタメが作りやすいのがメリットだが、ある程度のヘッドスピードが必要となる。万人受けだという“中調子”は先調子と元調子のいいとこどり、といったところだろう。
「重量に関しては成人男性の場合、50~60グラム台がベースになりますが、目安としてスウィングしたときにちょっと重いかなと思えるくらいがベスト。いまは40グラム台のシャフトなど軽量化が進んでいますが、軽い分、スピードがでてしまうので運命の1本だと思ってしまいやすい。ですが、それは手打ちスウィングになる可能性があるので注意してほしいですね」
「ちょっと重たい」と感じることができるクラブは手で打つことができずに、自然と体で打つことを覚えることもできる。まずは重量別のクラブを振り、自分に合う重さを把握してみることから始めてみよう。その上で最後はシャフトのフレックス(硬さ)選びだ。
「クラブは手の力ではなくシャフトのしなりを使ってスウィングしていきますので、ちょっと軟らかいシャフトを選びましょう。練習場に比べてコースへ出ると緊張や不安からいつも通りのスウィングすることが難しく、しなりもいつも以上に使えません。ですから、気持ち軟らかめのシャフトがベスト。これはフィーリングを優先してほしいのですが、インパクトでボールを包み込むような印象があるもので、練習場で球が上がりやすく、つかまりやすいフレックスを選ぶことをオススメします」
このときに球離れが速いと硬すぎるフレックスを選んでしまっている可能性が高いそうだ。自分に合ったものを見つけるのは難しいが、合わないものを選ばないようにするだけでもクラブを購入する際に大事な条件になるはずだ。しっかり覚えておこう!