みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。もともと僕は体が硬いのですが、歳をとってきてさらに硬くなっております。そうなると当然、捻転差なんてのはできないわけで、飛距離もまったく出ないわけ。
なんとかしたいとは思うんですが、いまから柔軟性をあげるのも難しいし。って思っていたら週刊ゴルフダイジェスト3/22号に「40すぎたらレッツ ハの字スタンス」という特集がありました。なんでも時代は「回るスウィング」にシフトしているらしく、両足を「ハの字」に開けば捻転量が少なくても回転パワーで飛ばすことができるのだとか。これはやってみるしかないですね!
この記事で解説してくれている森守洋プロコーチによると、PGAツアーでも両つま先を開く「ハの字」スタンスの選手が増えているのだとか。「ハの字」スタンスをすることで、僕のような体の硬くなったベテランアマチュアゴルファーは回転が深くなるという恩恵があるのですが、PGAツアープロはそんなことしなくてもいいんじゃないの? って思いますよね。
じつは「ハの字」スタンスは回転が深くなるだけでなく、回転速度を上げる効果もあるのだそうです。なぜ回転速度が上がるのか? 「ハの字」アドレスからスウィングするとテークバックで右つま先にかかる荷重が、切り返しで右かかとへ移動します。これによりトップからダウンスウィングへ移行するなかで”沈み込む動作”が生まれ、そのことで回転速度が最大化されるそうなんです。
では具体的にどうすれば回転パワーが溜まるんでしょうか? スウィング中に重心は、始動からテークバック、トップにかけて右つま先に移動します。そこからダウンスウィングに移行する瞬間、重心は右かかとに行き、インパクトからフォローへ向かう過程で左つま先へと移動し、フィニッシュでは左かかとに移動します。「∞」の形のように足裏の重心が動くというわけですね。この動きをすると、右つま先から右かかとに重心が動くとき、フッと座るような動きが出ます。これがインパクトに向けてスピードを上げるための助走になると言うことなんです。
さっそくやってみようと思ったのですが、まずはつま先を開くと言っても、どのくらい開けばいいのでしょうか? 森プロコーチによると、肩幅くらいに足を広げた状態で立って、フッと体を浮かし、強く「ドンッ!」っと着地したときの角度がベストなつま先の開き具合らしいです。その状態がいちばんバランスがよく、かつ動きを妨げない形になっているということです。
自分に合う開き具合を確認して、さっそくスウィングしてみましたが、切り返しで右かかとに乗るという動きが自分的には新鮮で、いままでやったことのない感覚。どちらかというと、右かかとに乗るのはいけないことかと思っていたんですよね。たしかに切り返しでスッと右かかとに乗るときに少し「間」ができるので、下半身がリードするスウィングになりやすいような気がします。
で、この動きをするためにはつま先を開く「ハの字」アドレスのほうがやりやすかったです。つま先を開かないとトップで体が回りきらず、しっかりと右かかとに乗りにくいし、「間」が上手く作れません。切り返しで右かかとにのってからは、左つま先に乗るように回転していくのですが、ここで左に踏み込みすぎると回転速度が上がらないので気をつけないとダメですね。スライドさせるのではなく、あくまでも回転なんです。
かなり意識して「∞」の形のように重心を動かしながらスウィングしてみると、だんだんスムーズに動かせるようになってきます。しかし自分が今まで思っていた「回転スウィング」とはかなりイメージが違いました。もっとその場で「クルン」と回るのが回転スイングだと思っていたのですが、こんなに体重移動をするのかと思いました。ただ回転するだけのスウィングでは、そんなに飛距離が出ないんじゃないかと思うのですが、このスウィングだと飛びそうな気がします。
でもこの動き、シンプルではあるのですが、実際にボールを打つとなると、すぐには上手くできません。やっぱり、素振りで何度も動きを繰り返して覚えないとダメなような気がします。クラブを持たないとしても、胸に手を当てて下半身の動きだけを繰り返しやるとかね。
体ガチガチの僕は、これからはこの回転系スウィングを取り入れていこうと思います。