国内女子ツアー第2戦「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」の最終日、初優勝を狙う植竹選手、開幕から2週連続優勝を狙う西郷真央らをかわし台湾出身のサイ・ペイインが初優勝を飾った。プロゴルファー・中村修のレポートをお届け。

7アンダーの65で逆転で初優勝を飾ったサイ・ペイイン

2日目を終えて首位に植竹希望、1打差の2位に西郷真央、2打差に堀琴音、4打差の5位タイにサイ・ペイイン、石井里緒、渡邉彩香選手らが並んでいました。最終日は、最終組の一組前をいくサイと石井選手が前半からスコアを伸ばします。最終組の西郷、堀、植竹も続き勝負はサンデーバックナインへともつれていきました。

画像: 開幕戦で初優勝を挙げ2週連続優勝を狙った西郷真央は2位タイで終えた(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

開幕戦で初優勝を挙げ2週連続優勝を狙った西郷真央は2位タイで終えた(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

10番から3連続バーディで石井選手が首位に並ぶと、13番からの3連続バーディでサイ選手が突き放しにかかります。最終組はショットがいまひとつの植竹選手、バーディパットを決めきれない堀選手と西郷選手とスコアを伸ばし切れません。

17番パー3のバーディでサイ選手が抜け出すと、最終18番ホールをバーディならプレーオフに持ち込める堀選手はパー、西郷選手も奥から1ピンのバーディパットを外し、サイ選手が初優勝を飾りました。

初優勝の感想を「ほんとに不思議というか、なんか回ってきたのかなという感じがします。いろんな経験をしながら、いちばん悪いところから上がってきたから無駄ではなかったと思います」と日本ツアー参戦12年の積み重ねを感じさせました。

画像: 参戦12年目で初優勝を挙げたサイ・ペイイン(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

参戦12年目で初優勝を挙げたサイ・ペイイン(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

それにしても女子ツアーの選手層の厚さを改めて感じさせてくれました。開幕戦を初優勝で飾った西郷選手はもとより、優勝したサイ選手、2位タイで終えた石井、植竹と初優勝を狙う選手が前週は、3選手ともに予選落ちしていたのに早くも優勝争いに加わりました。

画像: 開幕戦の予選落ちから優勝争いに加わり2位タイで終えた植竹希望(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

開幕戦の予選落ちから優勝争いに加わり2位タイで終えた植竹希望(写真は2022年の明治安田生命レディス 撮影/姉崎正)

3選手ともに前週の予選落ちからわずか数日で立て直し、優勝争いに加わわれたのはオフからしっかりと課題に取り組んでいたからに違いありません。石井選手はアプローチ、植竹選手は軟らかいシャフトの練習器具を使いながらパットからドライバーまで同じテンポで振るように意識していると話していました。

開幕戦で取り組んできた課題の手応えを感じ、修正し芝や天候のコンディションの異なるコースに対応し成果を出せたことは大きな自信になり近い将来の初優勝も十分に期待できそうです。

もう一つ、上位選手でクローグリップを採用する選手を多く見かけました。優勝したサイ、堀、石井選手もパットのときに右手のグリップを親指と人差し指で挟むように握るクローグリップです。ほかにも大里桃子、高橋彩華選手もクローグリップで戦っています。クロスハンドグリップと同じようにすっかり市民権を得ていますね。

画像: 優勝したサイ・ペイインと同じクローグリップで2位タイで終えた堀琴音(写真は2022年)ダイキンオーキッドレディス)

優勝したサイ・ペイインと同じクローグリップで2位タイで終えた堀琴音(写真は2022年)ダイキンオーキッドレディス)

クローグリップには、右手の握り方で幾つかの種類がありますが、いずれの握り方でも手首や手先を使って打ちにくい握り方です。肩や大きな筋肉を使って打ちやすくストロークが安定する傾向があるます。

次週の「Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント」は18日から鹿児島県・鹿児島高牧CCにて有観客で開催されます。新たなヒロインが生まれるのか?引き続き注目していきます。

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