PGAツアーでも人気のアメリカ発のシャフト、フジクラ「ベンタス」シリーズの新作「ベンタスTRブルー」、そしてすでに国内展開されている「ベンタスブルー」、「ベンタスブラック」の3モデルを、プロゴルファー・堀口宜篤が比較試打! それぞれどのような性能となっているか、確かめた。

フジクラの「ベンタス」と言えば、PGAツアーの男子プロたちから愛されるアメリカ発のカスタムシャフトシリーズ。もともとは海外での展開のみだったものの、その人気から国内発売も開始。現在は「ベンタスブルー」、「ベンタスブラック」の2モデルが、そして3月17日にはニューモデルとなる「ベンタスTRブルー」の発売も控えている。

画像: 上から「ベンタスブラック」、「ベンタスTRブルー」、「ベンタスブルー」。フジクラのベンタスシリーズシャフト3モデルをプロが試打!

上から「ベンタスブラック」、「ベンタスTRブルー」、「ベンタスブルー」。フジクラのベンタスシリーズシャフト3モデルをプロが試打!

ではこの3モデルがそれぞれどのような性格をもったシャフトなのか、さっそくプロゴルファー・堀口宜篤に試打して確かめてもらおう。なお、スペックについては60グラム台Sフレックス、使用ヘッドはテーラーメイド「ステルス」のロフト9度モデルに統一して試打を行った。

まずは「ベンタスブルー」から見ていこう。そもそもベンタスシリーズの特徴的な部分として、先端剛性が高くプロがしっかり叩いていける、という点が挙げられるが、「ベンタスブルー」に関しては3モデルのなかで言うと「比較的しなやかさを感じるシャフトです」と堀口。ではさっそく試打データの平均値を見てみよう。

【堀口のベンタスブルーの試打結果】
HS46m/s キャリー249Y トータル273Y 打ち出し角12.6度 ボール初速65.4m/s スピン量2264rpm

「シャフトに負荷をかけた際に、グッとしなってくる感じが少しありますね。国内では未発売の『ベンタスレッド』はもっとしなって戻ってくる感じが強いですが、『ベンタスブルー』はクセのないしなり感で、結構幅広いゴルファーにマッチするモデルかなと思います。少ししなりが入るぶん、ボールの上げやすさは3モデルのなかだと『ブルー』がもっともありますね。スピン量も若干ですが多くなります」(堀口、以下同)

対して「ベンタスブラック」は先端部に加え、中間から手元側の剛性も高めたモデル。ざっくり言うなら「とくに手元がしっかりしている、硬めのシャフト」だと堀口。試打データの平均値は以下のようになった。

【堀口のベンタスブラックの試打結果】
HS46m/s キャリー249Y トータル275Y 打ち出し角12.2度 ボール初速66.3m/s スピン量1920rpm

「ある程度パワーがないとしなり感は出せないだろうな、という硬さですね。そのぶん思い切り叩いていけますし、スピン量も『ベンタスブルー』より抑えられています。それこそ『ベンタスブルー』でもちょっとしなるなと感じる、振り切れる上級者や、ローテーションが強く入るスウィングタイプで、左に引っかけるのが怖い方だと使い勝手はよさそうです。また、『ベンタスブラック』はハードヒッター向けの性能ではあるものの、硬さがあるぶんブレないので手打ちグセが抜けないアマチュアの方にも意外とオススメ。シャフトをしなりの出るヒモではなくブレない棒のように扱うイメージですね」

そして最後に打ったのは、ニューモデルの「ベンタスTRブルー」。中間部のねじれと曲げの剛性をさらに高めたモデルとのことで、試打した堀口曰く「本当にベンタスブルーとベンタスブラックのちょうど中間、という感じの性能」とのこと。試打データの平均値は以下の通りだ。

【堀口のベンタスTRブルーの試打結果】
HS46m/s キャリー253Y トータル277Y 打ち出し角12.6度 ボール初速65.9m/s スピン量2084rpm

「3モデルのなかでいうなら、いちばん自分のタイミングでヘッドを走らせることができますね。『ブルー』だと比較的しなりが入りやすくヘッドスピードによっては走り感を感じる、逆に『ブラック』だと硬くてしなりを感じづらい、ということがあったのですが、『TRブルー』に関しては負荷をかけたら反応してくれるし、かといってしなり過ぎないから、走り過ぎないんです。本当にふたつの間の性能で、かなり扱いやすいですね。ヘッドスピードが42m/sくらいのアマチュアの方でも、50グラム台・Rシャフトのスペックで全然使っていけますね」

もちろん、ベンタスシリーズのなかではしなりが入りやすいとはいえ、「ベンタスブルー」も決して頼りないわけではない。「同重量・フレックス帯のカスタムシャフトと比べれば全然しっかりした部類」だが、「それでも『TRブルー』を打ったあとだと少ししなやかに感じるくらいです」と堀口。しなりの入りやすさで比較すれば、インプレション通り「ブルー」>「TRブルー」>「ブラック」の順と言えそうだ。

「また、スピン量についても多い順で『ブルー』>『TRブルー』>『ブラック』と振った際のしなり感の印象通りになっていますね。とはいえ、飛距離性能については横並び。というより、シャフト選びの基準は自身のスウィングタイプによるところも大きいですから、この3モデルのなかからどれが自分にマッチするのかは、スピンの入り方も気にしつつ、実際に試打した際の振りやすさで決めていいでしょう」

協力/PGST

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