南カリフォルニアで開催される米女子ツアー2試合を取材するために、ロサンゼルスに降り立ちました。25年以上現地在住の地元の先輩のアテンドで、ゴルフショップと練習場に行ってみました。
中古クラブも品薄になるほどのゴルフブーム
4年前にも訪れたことのある大型店の部類に入る「ロジャー・ダンゴルフショップ」に行くと、4年前には見られなかったことですが3打席ある試打打席にはつねに4、5人が並んで待っていました。
「ゴルフブームで売上は300%増し、中古クラブも品薄だしね。あとはフィッティングを受ける人が多くなったね」と忙しい合間にストアマネージャーのウォルターさんが話してくれました。アポなしで訪問したので残念ながら店内の写真は撮れませんでした。
このショップは購入したクラブに満足できなければ購入後90日以内に限り別のクラブに交換してくれる、というサービスがあるので程度の良い中古クラブが所狭しと並んでいました。しかし現在は、試打用のクラブはあるものの中古クラブは数えるほどしかありませんでした。ゴルフブームになって中古クラブもかなり品薄になっているようです。
新品のクラブについては、やはりテーラーメイド「ステルス」シリーズ、キャロウェイ「ローグ ST」シリーズが大人気だと聞きましたがまだまだ在庫はありました。アイアンはタイトリスト「T200」、ウェッジは同じくタイトリスト「SM9」やクリーブランド、パターは「スコッティ・キャメロン」が人気だと聞くと、日本と同じですね。アイアンは数か月待ちになるモデルもあるようでこちらでもコロナの影響はあるようです。
日本製のクラブでは、ミズノやフォーティーン、三浦技研のクラブも人気があると聞きひと安心。しかしそれらも品薄で欠品中とのことでした。
もう1店舗は、1989年から続くゴルフショップ「ゴルフエクスチェンジ」の島佳嗣さんに話を聞きました。これまで毎月日本から中古クラブを輸入して販売していたものが品薄で手に入りにくくなっているといいます。
「ヤマハ、PRGRなどこちらで手に入りにくい日本製のクラブが人気があります。とくにこちらに住むアジア系の人たちには口コミで日本メーカーは大人気なのですが、日本からの入荷が少なくなってしまっててお待たせしている状況が続いています」(島さん)
ゴルフブームに沸く日本でも中古市場でも品薄になっている状況が垣間見えます。しかし、アメリカは各店舗で中古クラブの取り扱いはあるものの、中古市場というものが存在しないので中古クラブの仕入れには苦労しているようです。
こちらのショップでは、キャロウェイ「ローグ ST」対テーラーメイド「ステルス」は「ステルス」に軍配が上がっているようです。新しい素材や構造を持つことと、PGAツアーの影響が多いのではないかと牧野哲矢さんは教えてくれました。
練習場は屋根なしが当たり前
少し車を走らせ住宅街近くにあるショートコースと練習場が併設された「ウェストチェスター ゴルフコース」に行くと打席はほぼ満席。日曜日の午後ということもあるとは思いますが次から次へとお客さんがやってきて客足は途切れません。
見ていると、20代からベテランゴルファーまで幅広い層が練習していましてが、初心者の姿も数多く見られました。ここでもゴルフ人口の増加していることを感じました。
とくにこの時期は雨が少ないので、練習場に屋根がなく、非常に開放感があります。ボール代は1球約15円とここのところの円安(120円換算)を考えても、みなさんの行く練習場と比べていかがでしょうか?
プリペイドの金額によって割引を得られるのは日本も同じですが、250ドル分購入すると100ドル分のプレミアが付くのはかなりお得に感じました。
アテンドしてくれた先輩の話しだと、コースのスタート予約が取りづらくなっていて、定期的におこなう現地在住の日本人とのプレーでは少し高いレートを払って予約を確保しているといいます。
日本でもゴルフ人口は増え、コースの予約も取りづらいとは感じていますが、ここロサンゼルスの方がその傾向は強いようです。このまま日本もブームが続くと、スタート枠に価格差をつけて販売するコースも出てくるかもしれませんね。