カリフォルニア州カールスバットからお届けします。今日水曜日は、プロアマトーナメントが開催されました。こちらのプロアマは、前半と後半でプロが入れ替わる方式で、畑岡奈紗選手の組は後半に渋野日向子選手が入るという豪華な組となりました。
畑岡選手は久しぶりにクラブをアップデートしています。ドライバーは「ゼクシオX」、FWやUT、アイアンのヘッドは同じものの、シャフトを換装。ウッド類は「フジクラ ベンタスレッド」、アイアンは「スチールファイバー」に。そしてボールもそれまでのスリクソン「Zスター」から「ZスターXV」へと大幅にチェンジしています。
これまでは「クラブじゃなくて腕だろ」と思っていたといいますが、「コーチからは悪いところはないと言われているにも関わらず、試合では曲がってしまうこともありいろいろとテストしています」とスウィングをアップデートしていくなかでクラブもアップデートすることを試していると話してくれました。
アジアでの2試合と今大会の3試合で試し、来週のメジャー大会「シェブロン選手権」に向けて慣れ親しんでいく過程にしているようです。2019年には優勝もしているコースなので、相性のいいコースで次週への手応えをつかんでほしいところです。
松山英樹選手も担当するスリクソン、ツアーレップの宮野敏一氏によると「飛距離、高さ、スピン量など、どんな弾道を求めるのかにもよりますが、ヘッドやシャフトを変えたことの効果は出てきています。アイアンはシャフトを少し軽くしたこともありスピードも上がって、カーボンに換えても違和感なく振れるようになっていますね」(ツアーレップ宮野敏一)
気になる調子ですが「まだ5、60%の状態」としながらも先におこなわれたシンガポール、タイの2試合では、好スコアも出しているので評価できる点もあると分析していました。
昨日の練習ラウンドと今日のプロアマの数ホールを見ましたが、コースとグリーン上、グリーン周りのチェックをし、自身の状態も確かめながらのプレーはとても落ち着いて見えました。「来週に向けて今週の成績はあまり気にしない」という言葉には、すでに米女子ツアーで5勝を挙げ、メジャー制覇に向けて照準を合わせているという意欲が表れていました。
最後に古江彩佳選手ですが、今週から3Wを抜いて4Wの役目をするという5Wを投入しています。やはりボールがわずかに沈む洋芝対策だといいます。練習を見ていると着実に自分のやるべきことをこなし、準備を進めるスタイルは国内での様子と変わりありません。
国内ツアーでも見られましたが、練習グリーンでさまざまな距離やラインを選んで2打、もしくは1打でホールアウトするゲーム感覚の練習を3つのボールを使っておこなっていました。うねるようなアンジュレーションのグリーンでは、決めなければならない2メートルくらいのパーパットも残ることでしょう。その距離のパットを入念に練習しているように見えました。
会見では「どこのコースであっても、自分のプレーができるかどうか」と話しましたが、自分のプレースタイル、得手不得手を心得た古江選手らしい言葉だと思いました。どうやったら21歳の若さでこんなにブレない心をもてるのでしょうか。相性のいいコースであれば米女子ツアーでも活躍できるのは間違いなさそうです。
3名出場する日本勢のスタート時間は、古江彩佳選手が7時44分(日本時間23時44分)アウトコース、畑岡奈紗選手は8時6分(日本時間24時6分)インコース、渋野日向子選手は13時50分(日本時間5時50分)アウトコースとなっています。現地からのレポートを続けます。
写真/中村修