みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。今年もプロのトーナメントが始まりましたが、2021年に大活躍したプロといえば、なんといっても稲見萌寧プロじゃないでしょうか。
その稲見プロを指導している奥嶋誠昭コーチが週刊ゴルフダイジェスト4/5号で「リピータブル力向上計画!」という、スウィングの再現性を上げるためのレッスンをしてくれています。これは試してみるしかないですよね!
この記事の中で奥嶋コーチは稲見プロのほかにも教えている木下稜介プロや高橋彩華プロをお手本に、いくつかのドリルをレッスンしてくれています。その中から高橋彩華プロの再現性の高さを実現している「右サイドの屈曲」を覚えるためのドリルをやってみることにします。
奥嶋コーチによると、高橋プロはダウンスウィングからフォローにかけて右サイドを屈曲(スウィング軸を右に傾ける)させて、そのまま振るだけで自然なアッパーブローを生み出しているとのこと。その右サイドの屈曲が高橋プロの再現性の高さを生んでいるらしいんです。これを真似することができれば、僕たちアマチュアも安定したアッパー軌道でスウィングできるようになるんですね。
なぜ高橋プロはスウィング軸が右に倒れるのでしょうか? 奥嶋コーチによると、高橋プロは左手のリードでバックスウィングして、ダウンスウィングでは右手のリードで振っているそうなんです。そうすると、ダウンスウィングからフォローにかけてスウィング軸が右に傾く屈曲が起こることで、自然とアッパー軌道で打つことができるそうなんです。手でアッパー軌道を作ってしまってはダメなんですよね。
高橋プロのように左手で上げて右手で振るためのドリルが「左右の持ち替え素振り」。左手でクラブを持ちバックスウィング。ダウンスウィングの途中から右手にクラブを持ち替えて右手でスウィング。これをやると、左手リードでクラグを上げる感覚、右のリードでクラブを振る感覚が養えるわけです。これを繰り返していると、体を屈曲させるコツがわかってくるということです。
さっそくやってみました。最初は左手から右手に持ち替えるタイミングがわからなくて、ちょっとぎこちないスウィングになっちゃいましたが、何回か振っているとだんだんスムーズに持ち替えができるようになりました。
やってみて思うのは、やはり手で上げてしまうと上手く振れないってこと。体を使って振らないとスムーズに振れないし、屈曲もできません。無理に屈曲をしようと思うと、すくい打ちのようになってしまうので、あくまでも体を使って大きく振ることをイメージすれば、だんだんと勝手に少し軸が右に傾くようになります。右手に持ち替えたときにボールに当てにいくような動きではなく、そのまま下にクラブを落とすようなイメージだと上手くいくように感じました。ボールを右手で打ちに行ってしまうと、どうしても上体が突っ込んでしまい屈曲はできないですね。
じつは僕はかなり右手の意識が強くて、スウィング中はずっと右手でクラブを動かしているようなイメージだったんです。でもこのドリルをすることで、左手と右手の役割がなんとなく分かった気がするし、左手主導でテークバックするという感覚がよく分かりました。左手で上げて右手で振るというのが僕的にはとても気持ちよくて、体でスムーズにクラブを振れるようになったような気がします。できればトップで持ち替えるのではなく、少しクラブが落ちてから持ち替えるくらいの気持ちのほうがいいような気がしました。トップから切り返しでいきなりボールを打ちにいってしまう癖があるので、少しクラブを自然に落下させてから右手に持ち替えると、打ちにいく動きがなくなるような気がします。
右サイドの屈曲をできるようになるドリルということでやったのですが、僕としては、それとはまた違った意味でとても役に立つドリルでした。
このドリルを毎日少しずつでも続ければ、かなりスウィングのイメージが良くなる気がしました。ラウンド中でもショット前のルーティーンとしてやると、ショットにいい影響が出るような気がします。
この特集記事にはこのドリルのほかにもいくつかドリルが紹介されているので、ぜひ記事を読んで試してみてください。