「ステルス」シリーズは発売前のプロモーションやSNS等の話題性で興味を持ったゴルファーが多く、とりあえず「試してみたい」という方が相当数いました。人気モデルがゆえに試打やフィッティングを受けていない段階での購入予約をした方も多くいました。
試打をせず、すぐに手に入れて使ってはみたものの想像していたイメージと違って使いこなせなかったという方の場合、話題性のあるうちに手放した方がいいと判断して手放す人が多いようです。
いまはインターネットでも購入することが可能ですし、売却もインターネットを使って完結できます。実際に自分のまわりに手放した方がいたりすると、余計にネット上の中古品が目につくということもあると思います。
「ステルス」シリーズのドライバーは、カーボンフェースを採用したことによってフェース重量が軽くなり、余剰重量をボディ各所に配分したことで従来のチタンフェースのドライバーと重心設計が大幅に変わっています。インパクトでしっかりボールを押し込めるヒッタータイプの方にはメリットがあるいっぽうで、インパクトでしっかりボールをとらえきれない人には、バックスピン量が足りなくてキャリーが不足したり、ボールが上がらない、ボールが捕まらないでスライスしてしまい、思い描いたような飛距離が出せず手放すケース、こちらも報告されています。
もうひとつの理由はシャフトマッチングの問題。
テーラーメイドユーザーの中には新型モデルが発売されると「とりあえず試してみたい」という方が多く存在します。そのような方はテーラーメイドのスリーブを装着したシャフトを何本か所有している人も多く、そのシャフトをつけたり外したりして、ヘッドの性能やシャフトのマッチングを自身で判断される方も多いです。
ここで注意したいのが「前のヘッドに合っていたシャフトが必ずしも合うとは限らない」ということ。
たとえば「ステルスプラス」と前作の「SIM2」を比較した場合、バックスピン量は「SIM2」がやや多めになります。ですから「SIM2」のヘッドに装着してバックスピン量が減っていい結果が出たシャフトを「ステルスプラス」に装着するとバックスピン量が少なすぎて、方向性が不安定になったり、キャリー不足、飛距離ダウンにつながる場合があります。
「SIM2 MAX」 と「ステルス」、「SIM2 MAX D」と「ステルス HD」の場合も同様のケースが当てはまります。
最近は、動画を含めたさまざまなメディアで新製品の情報を得てクラブの購入判断される方が多くなっています。購入の判断材料を多く収集する事はいいことだと思いますが、「ステルス」シリーズのような設計のクラブは打ってみないとわからない部分が多くあります。手放した方は情報のみで判断して試打せずに購入された方が多くいます。
たくさんのメディアの発達で打った気になってしまうゴルファーが増えています。
購入を検討されている方は「百聞は一見に如かず」是非自分自身でしっかり試してから購入して下さい。いろいろと聞いてイメージしていたものとは違う、逆に意外な好結果が出るかもしれません。