日本勢で最初に登場したのは7時55分10番スタートの畑岡奈紗選手。ドライバーでフェアウェイをキープして2パットのパーで危なげなく出ていきました。しかし11番のパー5で3打目をミスして珍しくボギーを打ちますが、13番でバーディ、16番でもボギーと感触を探りながらの前半となり、1バーディ、2ボギーの1オーバーで折り返します。後半は2番のパー5でしっかりとバーディを奪うと7番で3パットがありましたが、3バーディ、1ボギーとスコアをひとつへこませて1アンダーで初日を終えました。
ていねいなティーショットでフェアウェイをキープをするものの比較的2打目の距離が長く残り、バーディチャンスは多くはありませんでした。しかし最終ホール9番パー5の5メートルくらいのバーディパットをしっかり決めアンダーパーで締めくくるところは畑岡選手らしい終わり方でした。
続いてスタートした古江彩佳選手は、ドライバーショットがいつもよりもブレてラフに入る場面もあり、2打目は花道を上手く使って打つも、奥に外し深いラフにつかまります。しかし、昨日まで入念に練習していた柔らかく打つアプローチが冴え渡り、オッケーに寄せてお先にパーでピンチを何度も切り抜けました。
悪いなりにスコアを崩さず、しっかり1アンダーでフィニッシュするところが古江選手の真骨頂といったところではないでしょうか。明日以降ドライバーショットがフェアウェイキープされれば上位進出に期待がかかります。
同じ10番スタート、2組後ろの笹生優花選手は、相変わらずドライバーの飛距離は目を見張るものがありました。レーザー距離計で計測すると280から290ヤード近く飛んでいるホールがいくつもありました。しかし、いいドライバーの後のアイアンショットやパットが噛み合いません。わずかなミスがボギーとなり前半は1バーディ3ボギーの2オーバーで折り返します。
後半は持ち直し、2番521ヤードのパー5で235ヤードを2オンさせバーディ、3番でボギーとするも4番でバーディを取り返します。しかし上がり2ホールをボギーとし3オーバーで初日を終えました。帯同する新しいキャディさんとのコンビがまだ馴染んでいないような印象です。明日以降の巻き返しに期待しましょう。
午後スタートで10番から出た渋野日向子選手は、安定したドライバー、ピンを積極的に狙うアイアンショットでチャンスを作ります。しかしチャンスを生かしきれずにパーを並べると、18番パー5の3打目をオッケーに寄せて念願のバーディが来ます。前週は4日間あるうちパー5で一度もバーディが取れなかったので久しぶりのパー5でのバーディとなり、1アンダーで前半を折り返します。
後半は、2番のパー5を2オンさせると12メートルはあろうかというパットをねじ込みイーグルを奪取。5番・パー3でグリーン手前から寄せきれずにボギーを打ちますが、7番・パー4では175ヤードくらいのつま先上がりのライ、さらにアゲンストという状況で7Wを持ち、ピン横2メートルにピタリと寄せバーディ。8番パー3は奥のラフから難しいアプローチを寄せてパー、最終9番パー5でもチャンスに付けましたが惜しくもパーとし2バーディ1ボギー、トータル3アンダー10位タイで初日を終えました。
午後スタートは風がじょじょに強まり5メートルくらいは吹くコンディションでしたが、昨日「ドライバーをしっかりと振る」と話していた通りのドライバーショットでフェアウェイをとらえ続けました。「フェアウェイキープというよりは、前に行こうと切り替えた。振った方が曲がらないと自己暗示もかけた」とラウンド後の会見で話しました。
まだ初日が終わったばかりですが、昨年に比べて成長を感じさせるラウンドとみなさんも思ったのではないでしょうか。明日は風も穏やかな午前スタートになりますのでスコアを伸ばせるか、見届けましょう。
最後に横峯さくら選手です。渋野選手の2組後ろで10番からスタートしましたが、普段は見られない左へのミスが続きバーディが先行するも3連続ボギーと苦しい展開になりました。前半を2オーバーで後半は持ち直す場面も見られましたが風が強くなってきたこともあり2バーディ、3ボギーとスコアをひとつ落としトータル3オーバー90位タイで初日を終えました。
キャロウェイのクラブを手にし飛距離は戻ってきていると話していた通り、後半の2番パー5では260ヤードのバンカーの並びまで飛ばす場面もありました。明日は左へのミスを修正し午前スタートで巻き返しに期待しましょう。
首位はプロアマ大会で見たアイアンが絶好調だったミンジー・リーが6アンダー、同じくジェニファー・クプチョと並んでいます。現時点での予選通過ラインは1オーバーか2オーバーというところになっています。引き続き明日の日本勢の戦いを追いかけます。
写真/Blue sky photos