プロのように頭の位置を低くキープし、タメを作って振り抜くためのコツを、シングルハンディの腕前をもつイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。「インパクトで頭が浮く」ってアマチュアがよく言われる言葉です。僕もまさしくこれなんですよね~。どうしても飛ばしたいとか考えると頭が浮いちゃうんです。

週刊ゴルフダイジェスト4/19号に「頭の低いインパクト  ごっつい当たり飛び出すぞ!」という記事が載っていました。記事によると頭が浮くことでトップする、ダフる、タメがほどけると悪い影響が出まくるらしいです。ってことで、頭が浮かないスウィングにチャレンジしてみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号で特集されていた、タメを自然に作るコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号で特集されていた、タメを自然に作るコツを実践!

この記事で解説されている阿河徹プロコーチによると、頭が浮くと”振る”が”当てる”に変わっちゃうそうなんです。頭が浮くことでクラブヘッドがボールに届かなくなるので、そのまま振ると薄い当たりやトップになり、届かせようとヘッドを早く下ろすとダフリになってしまう。当然タメもほどけます。届かないクラブヘッドをボールに当てにいってしまうので、再現性も低くなり、頭と同時に手も浮くのでインパクトでロフトを立てて当てられず飛距離も出ません。頭が浮くだけでこれだけの悪いことが起こってしまうんですね……。

プロはロフトを立ててボールに当てるためにハンドファーストでインパクトします。そのためには手が低い位置を通る必要があり、頭が浮いていると絶対にそれはできないんです。なので、プロはアマチュアとは逆に、インパクトで頭が沈むような動きになるんですね。

画像: (左)頭と手元が浮き、タメもほどけて、当てにいくスウィングになっている。(右)頭が沈むくらいのイメージだと、タメもほどけず、ハンドファーストでインパクトできる

(左)頭と手元が浮き、タメもほどけて、当てにいくスウィングになっている。(右)頭が沈むくらいのイメージだと、タメもほどけず、ハンドファーストでインパクトできる

では頭が沈むような動きになるためにはどうすればいいのでしょうか? 切り返しで「手とグリップエンドは逆に動く」ということがポイントのようです。それってどういうこと? って思いますよね。

分かりやすく言うと「アーリーリリースはダメ」ってことのようです。切り返しから早めにタメがほどけてしまうと、グリップエンドは体の方を向きます。そのまま振るとクラブヘッドはボールの手前に落ちてしまうので、それを防ぐために頭が上がってしまうということなんです。ヘッドを先に動かそうとするとこういう動きになってしまいやすいんです。

頭が浮かないためには、切り返しから手は内側に向かって下りていくけれど、グリップエンドは体の後方、すなわち軌道の外側を向いたまま下りていくのが理想ということです。手元が腰の高さに達するくらいまで外側を向いているのがいいようです。注意することは、手首を柔らかくしておくことと、手先だけでこの動きを作ろうとしてはいけないこと。手に力が入っていては絶対にこの動きはできません。

クラブを短く持ってこの動きをやってみると、グリップエンドの向きがわかりやすいとのことなのでやってみました。

画像: (左)切り返しから手とグリップエンドは反対方向に力がかかる。(右)手に力が入ったり、ヘッドを先に動かすような動きになるとグリップエンドが体の方を向く

(左)切り返しから手とグリップエンドは反対方向に力がかかる。(右)手に力が入ったり、ヘッドを先に動かすような動きになるとグリップエンドが体の方を向く

これは難しい……。どうしても手でタメを作ろうとしてしまいますが、それではダメなんですよね。何度も繰り返しグリップエンドが外側を向いたまま切り返そうと思いますが、どうしてもぎこちない動きになってしまいます。グリップエンドがなるべく長く外側を向いているという意識だけを残して、体の回転を意識してスウィングすると少しイメージが湧きましたが、それでもやはり難しい……。このイメージは僕にはちょっと無理かも。

この記事にはもうひとつ頭が上がる原因が書かれていました。それは「早い段階で左肩が右肩よりも高くなる」こと。バックスウィングからトップまでは左肩が右肩よりも低いはずですが、頭が浮く人は切り返し直後から左肩が上がり始めるそうなんです。そうするとクラブヘッドががボールに届かかないので、コックをほどいてしまうんですね。

では、どこで左肩が上がってもいいのでしょうか? 阿河コーチによると、胸が正面を向くまでは左肩が低く、胸が正面を向いた時点では両肩の高さが揃い、その後、左肩が高くなっていくとのこと。

画像: トップでは左肩が下になっているが、体が正面を向いたときに両肩が水平になり、そこで左右の肩の高さが入れ替わる。胸が左を向いたときにやっと左肩が上に上がる

トップでは左肩が下になっているが、体が正面を向いたときに両肩が水平になり、そこで左右の肩の高さが入れ替わる。胸が左を向いたときにやっと左肩が上に上がる

いつもの感じでボールを打ってみたんだけど、たしかに胸が正面を向いたときいはすでに左肩が上がっていました。っていうか、その前の時点からすでに左肩が上がってる……。そうなると手元も浮いてしまうので、コックがほどける。僕がハンドファーストでインパクトできない理由はこれだったのかも!

胸が正面を向くまで左肩が低いイメージで素振りをしてみると、今までの自分のスウィングとまったく感覚が違います。ハーフウェイダウンのときには胸は正面よりもほんの少し右を向いていていて、左肩は右肩よりもほんの少し下。そして胸が正面を向くとともに両肩の高さが揃い、そこから左肩が上がっていくという感覚がよく分かります。しかも、さっきイマイチ理解できなかった「グリップエンドが外側を向いたまま」というのが、自然にできるような気がします。タメが自然にできるという感覚ですかね。

画像: (左)ハーフウェイダウンの時点で左肩が高くなってしまうと頭が浮き、コックもほどける。(右)胸が正面を向くまでは左肩が右肩より低い位置を維持し、胸が正面を向いたときに両肩の高さが揃うように意識する

(左)ハーフウェイダウンの時点で左肩が高くなってしまうと頭が浮き、コックもほどける。(右)胸が正面を向くまでは左肩が右肩より低い位置を維持し、胸が正面を向いたときに両肩の高さが揃うように意識する

左肩が低いイメージでボールを打ってみると、今までとボールの当たる感覚が変わってきました。ハンドファーストで厚く当たっている感じがします。ボールもつかまる! 手の通り道がしっかりできてる感じがしますね。いままで無理やり手でハンドファーストを作ろうとして失敗してきたんだけど、このイメージはとてもわかりやすいし、勝手にハンドファーストになりやすいってとこがいいです!

最初はグリップエンドが外側を向くという感覚がいまいち理解できなかったのですが、そのあとの左肩を低くするイメージが自分的にはとても理解しやすかったです。人によって感覚は違うと思いますので、みなさんも試してみてください。僕は自分の練習に左肩が低い素振りを取り入れていこうと思います!

「気になる」が満載!『週刊ゴルフダイジェスト』の記事は「Myゴルフダイジェスト」で!

This article is a sponsored article by
''.