PART2 の今回はヘッドスピードが落ちてきたシニアの方やドライバーが振りきれていないアベレージゴルファーにもオススメできる使いやすくパフォーマンスに優れた40グラム台のシャフトを3機種選びました。
新感覚先調子シャフト! UST マミヤ「アッタスKING」
第一印象はとにかく振りやすいシャフトです。今回は40グラム台というのもありますが、切り返しでもスムーズで滑らかなシャフト挙動がいいですね。そして自然にボールがつかまります。一般的につかまりのよい先調子系に分類されるシャフトは手元側の剛性を高くして、先端部の剛性を弱くすることで、先端部を動かすものが多いです。「アッタスKING」の場合は先端部の走りは、さほど感じないのですが、不思議とフェースが返り、ボールをしっかりつかまえてくれるような動きをします。先調子シャフトのイメージ概念を変えてくれる「新感覚先調子シャフト」と言ってもいいのではないでしょうか?
ハードなイメージがなく、自然にしなり、アマチュアゴルファーがシャフトに求める要素を満たしています。先端部には高強度素材を使用して大型ヘッドに装着しても押し負けない強さももっており、インパクトエリアでフェース面をボールに押し込んでつかまえて飛ばせるシャフトです。
スピン量はシャフトの設計がロースピンというのではなく、つかまったドロー回転のボールが出るので結果としてバックスピン量が抑えられるイメージです。
とくにボールをうまくとらえる事が苦手で飛距離をロスしているスライサーの方に試してもらいたいシャフトですね。
オススメフレックスですが、スウィングテンポによって感じ方に違いがありますが「SR」を基準に選ぶのがいいでしょう。硬さ「X」を長めに組んで使うのは面白い結果が出るかもしれません。
切り返しで力む人はフジクラ「DIAMONDスピーダー」
登録店舗専用商品の「ジュエルライン」シリーズのシャフトとして発売されたのが2017年。いまでもフジクラシャフトのラインナップでも個性が光る超高速でしなり戻るシャフトです。「ダイヤモンド」のネーミングを与えられている通り、高弾性シートを採用した低トルク設計、素材にはかなり拘った飛距離追求型のシャフトになります。
キックポイントはメーカー表記で中調子ですが、個人的にはやや先に感じました。振った感じもシャフト全体的に張りがあり、トルクが少ないため強さを感じます。手元から緩やかにしなるシャフトではなく、しなり戻りのスピードがとにかく速く、振っていて「とにかく気持ちいい」爽快なシャフトですね。
切り返し時にシャフトにテンションをかけて強く切り返すタイプのゴルファーに合うと思います。瞬間的なしなり戻りがありますのでインパクト後も一気にフィニッシュまで振り切れる感覚は「
DIAMONDスピーダー」ならではのフィーリングといえるでしょう。オススメのフレックスはRです。
軟らかく驚異の直進力、TRPX (トリプルエックス)「AB403」
シニアプロの田村尚之プロも使用するシャフトメーカー。個性的なデザイン設計の40グラム台の最新モデルが「AB403」です。TRPXの飛距離追求型シャフトは手元側の剛性を高くして先端部に動きをもたらす設計のものが多く、切り返しのタイミングが合う人と合わない人がはっきり分かれます。
しかし「AB403」は手元剛性を下げているため、切り返しがしやすくタイミングが取りやすい。切り返しからスムーズに動き、非常に滑らかな振り心地は、ボールコントロールもしやすく感じます。シャフトのしなり量は大きいものの、嫌な潰れ感がなく、しなり戻りの速さはTRPXらしいフィーリングですね。
バックスピン量は標準的ですが軽量シャフトながら直進力があります。パフォーマンスの高いヘッドとマッチングさせて飛距離アップを狙っても、再現性が高く安定して打てることでしょう。セッティングが決まると「大幅に化ける可能性がある」シャフトですので、人とはあまり被らない高性能な軽量シャフトを求めている方にはピッタリでしょう。
本来の魅力である大きなしなりと直進力を体感しやすいのはSR、このフレックスがオススメです。