「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント! 2022」でプロゴルファー・中村修が注目する若手選手を現地からのレポートでお届け。

男子ツアー4戦目「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント! 2022」が茨城県のPGM石岡GCで2日目を終えました。昨日から会場で取材を続けていますが、日替わりでビッグスコアを叩き出す若手選手にベテラン勢も加わってかなり楽しみな週末になりそうです。

初日は24歳の古川雄大(ゆうき)選手が9バーディノーボギーの9アンダーで首位に立ちましたが、2日目は23歳の桂川有人選手が8バーディノーボギーでプレーしトータル12アンダーで首位タイに躍り出ました。加えて、先週優勝の比嘉一貴選手、出水田大二郎選手、古川雄大選手、ベテランの宮本勝昌選手、そして星野陸也選手の6人が12アンダーで並んでいます。そして2日目に9アンダーのビッグスコアを叩きだしたのはトータル10アンダーまで伸ばした19歳の細野勇策選手。細野選手は今大会の予選会を勝ち上がって出場し、好位置で週末を迎えることになります。

会場は雨の影響もあり、グリーンが柔らかいことでボールは止まりやすく、ラフが短いこともありハイスコアの試合展開になっています。

画像: 左から、岩崎亜久竜、大西魁斗、鍋谷太一の若手注目選手

左から、岩崎亜久竜、大西魁斗、鍋谷太一の若手注目選手

私が注目したのは、大西魁斗(23歳)、岩崎亜久竜(24歳)、鍋谷太一(25歳)の若手3選手の組みです。まずは大西選手はアメリカでゴルフを磨き南カリフォルニア大を卒業し、昨季はAbemaTVツアーの賞金ランク15位の資格を得てレギュラーツアーに参戦しています。

画像: トータル8アンダー22位タイで週末を迎える大西魁斗

トータル8アンダー22位タイで週末を迎える大西魁斗

積極的にドライバーを使い、果敢にピンを攻める攻撃的なプレースタイルですが、ピンを狙いグリーンを外しても絶妙なアプローチで寄せてスコアを作っていました。好調なショットに加えてパットが復調したことでスコアを作れたようです。アメリカ育ちの大西選手にとってジャック・ニクラスが設計したアメリカンスタイルのこのコースとは相性がよさそうです。体はまだ大きくはありませんが、初日のドライビングディスタンス297ヤード(18位)と飛距離を生かしたゴルフで2日目終えて8アンダー22位タイで週末に臨みます。今日はパットが決めきれなかったのでパット次第で明日以降上位に食い込んでくることでしょう。

続いて鍋谷太一選手。昨年のAbemaTVツアー賞金ランク4位の資格でレギュラーツアーに参戦していますが、今季国内開幕戦の東建ホームメイトカップで6位に入っています。プレーを見たところドライビングディスタンスも290ヤードを越えていますし、アイアンの切れものよく、パーオン率は85%を越え。しかしグリーン上で苦しみました。今日は3つスコアを伸ばしトータル4アンダーまで伸ばしましたが、1打足りずに予選通過はなりませんでした。次週以降のプレーに注目します。

画像: パットに苦しみ1打足りずに予選落ちした鍋谷太一

パットに苦しみ1打足りずに予選落ちした鍋谷太一

最後に岩崎亜久竜選手です。181センチの長身から300ヤード近い飛距離を誇り東建ホームメイトカップでは5位で終え幸先いいスタートを切っています。プレーを見るとホールによってFWやアイアンでティーショットを刻みますのでしっかりとマネジメントも考えているプレーでした。スコアを3つ伸ばしましたがトータル3アンダーで予選通過はなりませんでした。飛距離を生かしてもう少し積極的にドライバーを使うプレーが見たかった気もしますが、これから非常に楽しみな選手です。

画像: 飛距離を持つ大型選手の岩崎亜久竜

飛距離を持つ大型選手の岩崎亜久竜

12アンダーの首位に6人、首位から3打差の9アンダーまでに21人が入る大混戦の展開になっています。明日のムービングデーの3日目も攻めてバーディを取りにいかなければおいていかれてしまうでしょう。最終日にはどんな顔ぶれになるか想像もつきませんが、ピンを攻める積極的なプレーを見せてくれることでしょう。

写真/中村修

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