7071ヤード・パー71とパー5は前半に2つ、後半は16番だけの設定になっています。雨の影響でグリーンは止まりやすいながらも仕上がりは抜群で11.5フィートの素直な転がりも手伝ってハイスコアの展開となっています。
初日には、古川雄大選手が9バーディ、ノーボギー、2日目には細野勇策選手が9バーディ、ノーボギー、3日目には大西魁斗選手が1イーグル、7バーディの9アンダーで首位と1打差の3位タイに浮上とビッグスコアも出ていますので、最終日も圏外からまくってくる選手も現れそうな予感がします。
コースの特徴といえばジャック・ニクラス設計のフラットで池がらみ、ワングリーンのアメリカンスタイルです。特徴はドライバーの飛距離を生かした攻め方ができるホールが多いところ。通常の日本のコースではフルバックティーでも、250~280ヤードのセカンドショット地点のフェアウェイが広くなりグリーンに向けて狭くなるコースが多く、飛距離が伸びてきた昨今のプレースタイルでは、飛ぶ選手はフェアウェイの狭い地点まで飛ばすか、刻むかの選択を迫られることが多くなってきています。
その点PGM石岡GCは、300ヤード付近のフェアウェイが狭くなっていないホールが多く積極的にドライバーを持てるようになっています。もちろん設計された時点のドライバーの飛距離から大幅に伸びてきていることで、セカンドショット地点にあるバンカーを越えて打ってくる選手も多くなり、ツアープレーヤーにとっては距離の短いコースになってしまっていることは例外ではありません。ですが、例えば15番ホールの池越えの右ドッグレッグでは、飛距離のある選手がショートカット気味にグリーン近くに打っていってもフェアウェイは狭くなっていないことで思い切った攻め方ができるようになっていて、飛距離を生かしたプレーができるコースだといえます。では16番からの上がり3ホールを見てみましょう。
16番ホール 544ヤード パー5
予選ラウンドを河本力選手同組だった手嶋多一選手は、ラウンド後の囲み会見で河本選手のドライバーの飛距離に驚いたと話しました。16番パー5で320ヤード以上飛ばし2打目を8番アイアンでグリーンに乗せたというのです。河本選手だけでなく選手全体の平均飛距離も伸びてきているのでティーショットで300ヤード付近まで飛ばせると2オンからイーグルやバーディの可能性が高くなるホールです。
右サイドに池、左サイドに深いバンカーはありますがフェアウェイの幅は十分にあるので、どの選手も豪快なドライバーショットを見せてくれるはずです。グリーンに大きなアンジュレーションはないので優勝争いの中でしっかり寄せてバーディが必須なホールになるでしょう。
ティーショットを曲げたり十分な飛距離が出なかった場合は、クリーク手前に刻み、打ち上げでピンを狙うことになります。グリーン面が見えない中で距離感を合わせるのがバーディの条件になります。
17番ホール 184ヤード パー3
17番ホールのパー3はアンジュレーションのある縦長のグリーンが斜めに横たわっているところが特徴です。ピン位置次第で距離も大きく変わること、ピンが奥にあればあるほど手前のバンカーが効いてくるようになっています。
手前のピンに対しては奥行きが短く、奥のピンでは奥行きはありますがアンジュレーションが強くなっており難易度を上げています。最終日は恐らくバンカー越えのピン位置が予想されますので優勝争いの中でパーで切り抜けることは必須になりますが、追いかける選手は積極的にピンを狙う必要が出てくるでしょう。
18番ホール 435ヤード パー4
左のバンカーを避けてフェアウェイをキープしたいフィニッシングホール。ピンが奥に切られるとバンカー越えになるので、ラフからではピンデッドには打てなくなってしまいます。距離を出しながらもしっかりとフェアウェイキープすることが、バーディフィニッシュへの第一条件となります。
セカンドショットは距離を合わせピンをデッドに攻めるには、フルショットに近い距離が残るとスピン量も確保できて攻めやすくなります。ショートアイアンやウェッジのスピンコントロールをしながらピンを攻めるプロの技術が見られることでしょう。
3日目を終え、首位に立ったのは18アンダーでJ・デロスサントスと桂川有人、1打差に植竹勇太、大西魁斗、比嘉一貴の3名、2打差に片山晋呉、星野陸也、3打差に佐藤太平、稲森佑貴、武藤俊憲、白佳和、岩田寛、中西直人、小田孔明と3打差以内に14名の選手がひしめき合う大混戦。最終日は伸ばさなければ勝てないサバイバルゲームになることでしょう。最後まで見届けましょう。
今大会は入場無料で先着1000名にお弁当無料配布、焼き芋、ガリガリ君も食べ放題とギャラリーにサービス満点となっています。お近くの人はぜひ会場にお出かけください。折り畳みの椅子も忘れずに!