みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕はパットがけっこう得意です。アプローチとパットでなんとかスコアを作るタイプなので、そこがダメになっちゃうとどうしようもないんです。
でもね、どうしても苦手なラインってのがあるんですよ。それは下りのスライスライン……。それも1.5メートル以内くらいの短いやつ。これを右にペロンと外してしまうのが嫌で、左に引っ掛けたり、パンチが入ったり。もうね、イップスになるんじゃないの? ってくらい手が動かなくなるんです。
これをなんとかしないとな~といろんなことを試しているのですが、月刊ゴルフダイジェスト6月号の「解決!浦ゼミナール」にスライスラインとフックラインの打ち方ってのが載っていました。これが僕的には今まで聞いたことのないような打ち方だったので、試してみることにしました!
この記事でレッスンをしてくれている浦さんによるとスライスラインは右手、フックラインは左手で打つのがいいそうです。じつはこのイメージ、タイガー・ウッズがジム・フューリックに教えてもらったことらしいです。しかも50万円払って。それを聞くと急にめっちゃ効果がありそうな気がしてくるから不思議(笑)。
この打ち方で大事なことは、スライスラインはプッシュ、フックラインは引っかけで打つということ。スライスラインをつかまえて打とうとしたり、フックラインを逃したりしようとするのはよくないとのこと。そういう「逆球」を打つということは、イメージも狂うし、タッチもおかしくなるそうです。いや~これは今までの僕の考え方と逆というか、スライスもしっかりとつかまえていかないと、カップの右にペローンと外れると思っていました。
逆のことをやるくらいなら、最初からラインを厚く読んでおいて、スライスラインはプッシュでいい、フックラインは引っかけでいいって思って打つほうがいいということなんですね。で、片手で打つイメージというのは右手なら押し出すイメージ、左手なら引っ張り込む感じが出るので、逆球への保険になるとフューリックは言っているそうです。
さっそくやってみることにしました。まずはスライスラインですが、打つ前に素振りをします。右手でパターを持ち「右にいけ~」とプッシュするような気持ちで素振りをします。そして両手でパターを持ち、素振りしたようにプッシュを打つつもりでボールを打ちます。このとき左手は緩めで持って、右手の意識を強くして右手でパターをコントロールするようにします。
これね、意外といいです。左に引っ張ってしまうことは絶対にないし、プッシュを打つつもりだとフェースが開いて弱い当たりになることも少なそう。ただ慣れてないせいか、少し打ち出しの方向が狂う時がありました。僕の下りのスライスに対する恐怖心が少しあるために、ちょっとぎこちない動きになることもありましたが、今までのようにつかまえる気持ちで打つよりは気楽に打てます。これは今までにない感覚で、もしかしたら苦手を克服できるかも。
次にフックライン。まずは左手一本でパターを持ち、つかまえてドローを打つような気持ちで素振りをします。そして両手でパターを持って、左手の意識を強く持ったままボールを打ちます。
これも僕的にはなかなかいい感じ。ボールの当たりが厚くなって。しっかりとインパクトできるので直進性が高く感じます。フックラインで右に押し出すミスが出ないので、その点は安心して打てる。フックラインだけじゃなく、ストレートでも、この意識を持って打つと転がりのいい球が打てるような気がしました。ただ、これはやりすぎちゃうと本当に引っかけが出ます。フェースをターンさせるようなイメージだと引っかかりやすいですね。フェースをターンさせるというよりも、左手でクラブを引き続けるようなイメージのほうが僕は上手くいきました。
実際に1ラウンドこの打ち方をやってみましたが、全体的には好感触。下りのスライスラインも何度か打ちましたが、結果はまあまあ。スコスコ入ったってことはないですが、苦手意識は少し薄れたかも。これを続けていけば、入る確率も上がってくるように思いました。左手で打つイメージはフックラインだけでなく、上りのほぼ真っすぐのラインなどでも使えるんじゃないかと思いました。
パットってなるべく両手の力感をそろえて打ったほうがいいのかな~なんて思っていたのですが、ラインによって、どちらかの手の意識を強くするってのもアリだなと感じました。素振りでそのイメージをしっかり出してから打つと、けっこう結果がいいように思います。ある程度の練習は必要だとは思いますが、苦手なラインがある人は一度試してみるといいかもしれません。だってフューリックが言ってる打ち方だしね(笑)。