「上達したい」「スコアアップしたい」と目標を持ったゴルファーが街の練習場に集まるが、ゴルフインストラクター・安田泰道(やすだ・たいどう)は「練習場の練習になっているゴルファーが多い」と指摘する。いったいどういうことか?

「僕の生徒さんでも『スコアアップ』を目標にしている方がほとんどですが、練習場に行くとひたすらボールを打ち、少なくても毎回100球以上。多くのゴルファーはこの数字を聞いて『自分と同じかな』『ちょっと少ないかな』と思うかもしれませんが、僕は1回の練習で打つ球数は50球でじゅうぶんだと考えています」

スウィングを固めるためにはハーフスウィングなど小さい振り幅で練習するケースもあるが、安田は「素振りこそ上達に欠かせない練習です」とこのように続ける。

「目の前にボールがあると、意識していることがあっても”当てにいく”スウィングしか身に付きません。それでは、スウィング改善になりませんよね。だからこそ、僕は10回連続素振りをして、1球打つ、そしてまた10回連続素振りをする、というのをずっと繰り返す練習がオススメ。これは僕が実際におこなっていた練習方法ですが、上達にいちばん効果的だと実感していますね」

画像: 練習場でどれくらいの球数、打っている? 地道だけど……上達の最短ルートをインストラクターに教えてもらった

安田の場合は、こういった練習をするときは20~30球とコースの練習場のワンコイン分しか球は打たないそうだ。我々アマチュアゴルファーにとって20~30球は物足りなそうだが、そういう場合は「素振りの数とボールを打つ数を半々でもOK」と安田。毎回の練習でなくともこのような練習日を作るのはひとつ方法なのかもしれない。

「もちろん、ただ素振りするだけでは意味がありません。必ず自分にとっての課題をひとつだけを意識しながら素振りすることがとても重要です。そして、ボールを打ったときに無意識に行えているかを確認し、できるようになったら次の課題へ……というように何度も反復することでどんどんと『できること』を増やしていく。それが最も効率よくできるのが、素振り多めの練習だと僕は思いますよ」

たとえば、力が入りすぎてしまうゴルファーであればグリップを握るときに「小指」だけに力を入れるようにすると意識しながら素振りし、その感覚を”覚える”。次に、ボールを打つときに無意識でできるか確認作業、つまりテストをしていく。そして、無意識にできるようになったら次の課題に進むといったセルフ学習ドリルを行うことが上達につながりやすいというわけだ。

素振りと聞くと、地道な練習と思うかもしれないが効果抜群。なかなか直したいクセが抜けない……というゴルファーは試してみる価値はあるかもしれない。

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