ビギナーはもちろんのこと、多くのアマチュアにとってコースでのラウンドの頻度より、打ちっ放しやインドアスタジオでの練習の頻度のほうが多いことだろう。
とはいえ本番であるラウンドと練習とでは、まったく同じ状況ではない以上ギャップも生まれてくる。とくに大きいのが「ボールの違い」だとJJコーチは言う。
「もちろんマイボールの特性にもよりますが、各メーカーさんが発売している市販のゴルフボールと比べて、打ちっ放しなどで使う練習球は軟らかく、そもそも飛ばないようにできているボールなんです」(JJコーチ、以下同)
市販のゴルフボールではなく練習球を使った際の飛距離の落ち幅は「大体1割、落ちても2割程度」と誤差と言えば誤差の範囲で、おおまかな飛距離の感覚を把握するのには役立つものの、厳密ではないとJJコーチ。また、軟らかいぶん「単純に摩擦が多くなってスピンが増え、吹き上がりやすかったり曲がりやすかったりと、さまざまなミスが起こりやすいです」という。
つまり、よく「本番は練習通りに」などと言われるが、前述したようにそもそも使用している道具(ボール)自体が違うのだから、当然結果も変わってくるというわけ。したがって「練習が悪かったからといって、ネガティブなイメージを持ちすぎる必要はないですよ」とJJコーチは言う。
「市販されているゴルフボールを使えば、練習ほどは曲がらないし、何ならキャリーもランも出てくれます。だから『昨日の練習で調子が悪かったから、今日のラウンドも不安かも……』といったネガティブな思考をする必要はまったくありません。少なくとも、使うボールの性能上パフォーマンスが落ちることはないんです」
もちろん練習自体も非常に大切なのだが、「スウィングの確認や修正がおもな目的で、飛距離やスピン量は参考程度と割り切るのがオススメ」だとJJコーチ。まずは、打ちっ放しとラウンドではボール自体に性能差があるということを念頭に置いて、練習に取り組んでみよう。
協力/レッツゴルフ銀座