フェアウェイが狭く両サイドがOBになっている、池やバンカーが配置されているなど、狙いどころが限定されるホールでは、ドライバーでのティーショットに強いプレッシャーを感じるはず。
右も左もミスが許されない状況ではフェアウェイの真ん中に打つのが正解になるわけだが、「そもそもプレッシャーを感じている状態で、無理にドライバーでティーショットを打つ必要があるのか考えてみましょう」と兼濱は言う。

フェアウェイが狭く右も左もミスが許されない状況でのティーショットでは、短い番手で刻むことも選択肢に入れておこう(写真はイメージ)
「プレッシャーを感じている状態で普段通りにスウィングするのって、プロであっても難しいもの。ドライバーのように飛距離が出て、そのぶんミスによる曲がり幅も大きい番手ではなおさらです。スコアマネジメントにおいて耳にタコができるほど語られている解決法だと思いますが、短い番手で刻んだほうがリスクは確実に少ないですね」(兼濱、以下同)
たとえば、ピッチングウェッジのフルショットで100ヤード飛ぶとすれば、3回刻んで打てば300ヤード。対してドライバーでOBをしてしまった場合打ち直しで3打目から、プレーイング4を適用しても前進して4打目から、ホールにもよるが刻んだ場合のほうが距離的にも打数的にもお得になるわけだ。
もちろん大きい番手で飛ばすのもゴルフの魅力のひとつではあるし、「実際、リスクを取ってドライバーで打つというのも全然アリです」と兼濱。ただし、リスクがあることをきちんと頭に入れておき、ティーショットの難易度と自身のパフォーマンスを照らし合わせ、リスクに見合う挑戦なのかを見極める必要はある。
ともあれ、まずは「ティーショットはドライバー」と決めつけず刻むことも選択肢としてもっておくことが大切。そのうえで、リスクの高さ、残りホール数やスコア状況も考慮し、勝負するのか刻むのかを決断しよう。
協力/広尾ゴルフインパクト