高く強い弾道でターゲットよりも左に打ち出されてターゲットに戻ってくるフェードボール。アマチュアゴルファーの憧れる弾道を打つにはどんな動きが必要なのだろうか。プロゴルファーでフィッター、トラックマンマスターの三刀流プロ、小島慶太に聞いてみよう。

ナチュラルフェードを持ち球にしてはいるものの、飛距離が出ない人も多いはず。そこでプロゴルファーでTPIレベル3、タイトリストフィッティングスペシャリスト、トラックマンマスターという3つの肩書きをもつ三刀流プロ・小島慶太にトラックマンを使って試打し、データを解読。フェードボールのメカニズムと打ち方のポイントを教えてもらった。

「打ち出しが左に飛び出して右に曲がってターゲットに戻ってくるフェードボール。データを見てみると、ドライバーの場合、弾道はインパクト時のフェースの向きに85%影響されるので‐2.8度のフェースアングルで左へ打ち出し、クラブパス-4.3度(アウトサイドイン軌道)によりターゲットへ戻る弾道となります」(画像Aのトラックマンによる試打データ 小島慶太プロ、以下同)

画像: 画像A 2.8度左を向いたフェース向きに4.3度のアウトサイドイン軌道。フェースとクラブパスの1.5度の差とアッパー軌道2.9度の入射角が飛距離の出るフェードボールを打つ条件だ

画像A 2.8度左を向いたフェース向きに4.3度のアウトサイドイン軌道。フェースとクラブパスの1.5度の差とアッパー軌道2.9度の入射角が飛距離の出るフェードボールを打つ条件だ

トラックマンの数値を見るとフェース向きは2.8度左向き、クラブ軌道は4.3度に左に向き、その差1.5度(フェーストゥパス)が確認できる。この1.5度の差がボールのスピン軸をに右に傾ける役割をするため、左へ打ち出されたボールが真ん中へと戻ってくる弾道を生んでいる。

「フェース向きよりも振っていく方向のほうが左に向いていること」が大事になるがフェース向きよりもクラブパス(軌道)が大きな数値になると曲がりの幅も大きくなる。そうなるとスピン量も増え飛距離には結びつきにくくなってしまう。

ドライバーの場合、ティーアップして打つため、軌道の最下点を過ぎてアッパーに打つと効率的な弾道になる。「アッパー軌道=インサイドアウト」のように思われているが、スウィングは円運動なので、最下点の右側では軌道はインサイドアウトになっているが、最下点を過ぎるとじつは軌道がアウトサイドインに変わっている。

そのため、データのようにスウィング全体の面は2.1度左に向けることで、2.9度のアッパー軌道に4.3度のアウトサイドイン軌道でインパクトを迎えられ、その結果飛距離の出るフェードボールが打てているというわけだ。

ドライバーでフェードボール打つ際のポイントを教えてもらった。

「ドライバーでフェードボールを打とうとして球を左に置くことで、頭が左に突っ込みにアウトサイドイン軌道が強くなりすぎたり、入射角がダウンブローに入りスピン量が増え飛距離に結びつかなくなってしまいます。ややアウトサイドイン軌道では振っていきますが頭の位置はビハインド・ザ・ボールを守りましょう」

画像: 画像B フェードボールはターゲットラインに対してアウトサイドイン軌道で振っていくが頭の位置や姿勢は崩れないように保つことでスピン量の少ないフェードボールで飛距離を稼ごう

画像B フェードボールはターゲットラインに対してアウトサイドイン軌道で振っていくが頭の位置や姿勢は崩れないように保つことでスピン量の少ないフェードボールで飛距離を稼ごう

頭の位置や体の姿勢を保つことでスピン量の少ないフェードボールでしっかりと飛距離を稼ぐことができると小島プロ。フェードヒッターで距離が出ない人にも参考になりそうだ。

取材協力/Keith Golf

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