パターに描かれている点や線。それに合わせて構えたりボールをセットしたりしているはずだが、なぜか構えやすいものと構えにくいものがある。ギアオタクでクラブフィッター、そしてパター大好きという小倉勇人が「サイトライン」について考えてみた。

クラブフィッターの小倉です。みなさんは、パターのヘッドに刻まれているサイトラインをどれだけ気にしますか? ブレードに入っているもの、フランジ部分のセンターに入っているもの、2本入っているものなど、さまざまな種類が存在します。「2ボール」なんていうのもサイトラインの一種ですね。サイトラインは、打ち出す方向に対して正確に構えるためのとても重要な要素です。フェースの向きのガイドになりますし、ストローク中のヘッドの残像になるケースもあります。このサイトライン。じつは、マイナスに働くこともあります。人の利き目や、構えた時にどのあたりを見ているかといったクセによって歪んで見えることがあるからです。

画像: 「サイトライン」と言っても種類はいろいろ。ただのラインだけのものでも、パターの形状によっては違うように見えるものもある

「サイトライン」と言っても種類はいろいろ。ただのラインだけのものでも、パターの形状によっては違うように見えるものもある

パッティングは、目標に対して正確なアドレスと、スムーズなストロークがとても重要になります。サイトラインやヘッドのデザインによる直線など、アライメントの情報になる部分が自分の構えや見え方と一致していればいいのですが、あっていない場合は、それをまっすぐ見えるように構えやボール位置を変えてしまい、自分のアドレスをパターにアジャストしてしまいがちです。そうすると自分が目標を狙っているつもりでも、フェースが目標を向いていなかったり、アドレスが変わってしまうことでスムーズなストロークができなくなったりすることがあります。もともとの構えが正しくないと、よい方向に変わることもあると思いますが、まずは、いろいろなパターをたくさん構えてみて、どんなサイトラインが目標に対して構えやすく、違和感がないのかをチェックし、自身の構えやすいサイトラインの目星をつけておきましょう。

ある程度絞り込めたら、次は目標に対してアドレスし、飛球線後方から、ヘッドの写真を撮ってもらいましょう。そしてちゃんと目標に対して正確に構えているサイトラインをひとつの基準とするといいですね。どのサイトラインも上手く構えられないなんて方は、2ボールやサイトラインが入っていないものを選ぶとよいと思います。前述したように歪んで見えているのかもしれません。

かくいう私は、あまりサイトラインがないほうが好みです。あっても短めがいいですね。あまり長いサイトラインが入っているとその直線が歪んで見えてしまうんです。気に入ったパターに長めのサイトラインが入っている時などは、色を落としてみたり、鉛を貼って隠したりして、惑わされないようにしていました。

とっても重要な要素ですが、あればいいってもんじゃないのがサイトラインですね。

This article is a sponsored article by
''.