みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフは飛距離じゃないってことはわかっているのですが、それでもやっぱり飛ばしたい! だって飛んだら気持ちいいし、2打目もラクになるじゃないですか(曲がらなければね)。
そんなわけで、いろいろと飛距離アップの記事は読んできたし、いろいろと試してきましたが、月刊ゴルフダイジェスト7月号に「一番飛ばせる“重心位置”」という記事がありました。この記事では「かかと体重」にすることで、自分史上最大の飛距離を実現できるということが書かれています。いろんなプロがかかと体重での打ち方やメリットを解説されているのですが、そのなかから気になったのを試してみることにしました!
“僕が気になったのは、田村尚之プロの「“遠心力”を存分に使おう」という記事。田村プロといえば、トップアマから49歳でプロテストに合格し、シニアツアーでも2勝しているというプロです。ちょっと特徴のあるスウィングですが、飛距離もけっこう出るんですよね。そんな田村プロもかかと体重スウィングをしていると言います。
田村プロによると、かかと体重スウィングのいちばんのメリットは「スウィングの遠心力に負けずに振れること」だそうです。クラブを振ると、遠心力で体(軸)が外側に引っ張られ続けます。それに対抗して、軸を保ったまま振るためには、後方体重のほうが都合がいいということなんですね。
で、田村プロの遠心力をより生かすための2つのポイントというのが載っていたので、やってみることにしました。
まず、ひとつめのポイントは「小指、薬指、中指の3本指で握る」ということ。田村プロによると、何かを引っ張るときには小指側の3本の指を使うのが普通なので、左右とも小指側の3本をしっかり握り、親指と人さし指はあまり握らないのがいいそうです。そうすることで、スウィングの遠心力に対抗するための「引く力」が引き出せるということです。
左右の小指側3本で握ってスウィングしてみましたが、たしかにこの3本さえしっかりと握っていれば、遠心力にも耐えられます。肩に力が入るほどガチガチに握らなくても、小指側3本を意識していれば、しっかりと握ることができますね。親指と人さし指だけでは遠心力に負けてしまうし、負けないようにしようとすると、かなり腕に力が入ってしまいます。
ふたつめのポイントは「インパクト付近で手元を止める」ということ。インパクト直前で手元を急に止めるとヘッドが走ります。この動きを意識して、そのヘッドの動きをいかに邪魔しないように振るかを考えることが大事だということです。
やってみましたが、たしかにインパクト前に手元を止めると、ヘッドは加速していきます。ただ、実際にボールを打つときに、素振りでやるほど手元を止めることはできないのではないかと思います。素振りでは極端に手元を止める動きをして、ヘッドが加速する感覚を覚えておいて、そのイメージでショットするのがいいんじゃないでしょうか。少し手元のスピードが落ちて、ヘッドが走り、遠心力を感じられるスウィングになると思います。
そしてもうひとつ、田村プロがこんな方法もありますよと紹介してくれているのが、右足を引きながらのスウィング。インパクトのときに右足を後ろに引いてスウィングをするのですが、そうすることでフォロー側で遠心力に負けないように左足でバランスをとる感覚がわかるということです。
これもやってみましたが、これはいいです! 遠心力を使うという感覚がいちばん理解しやすかった。右足を引くことで、ヘッドと体が引っぱり合って、ヘッドが加速していく感じがします。普段のスウィングでは、どうしてもフォローで遠心力に負けて目標方向側に体が突っ込んでしまいがちなのですが、これをやると、突っ込む動きがなくなり、ヘッドの加速感を味わうことができます。この感覚を忘れないようにスウィングができるようになると、ヘッドスピードが上がって飛距離が伸びそうな気がします。
田村プロが紹介していた遠心力を使うためのポイントを試してみました。遠心力が使えるようになれば、力がなくても飛距離を出すことができるんですね。そのためのコツや、遠心力を生かすという感覚を体感することができたような気がします。かかと体重スウィングにしたからといって、それだけで遠心力を生かすことができるわけではないんですね。あまり体力のないアマチュアは、自分の力だけで飛ばすというのは限界があるので、遠心力を使って、自分の力以上のスピードを生み出すことを考えたほうがよさそうです。
自分は遠心力をつかえているのだろうか? と思う人は、一度右足を引きながらスウィングしてみて、自分の感覚との違いを感じてみるといいかもしれません。
この記事には田村プロのほかにも、いろんなプロやトップアマが、かかと体重スウィングについてアドバイスしてくれています。気になる方はぜひ月刊ゴルフダイジェストでチェックしてみてください。