みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフの基本中の基本といえば「芯で打つこと」。そんなことはわかっていますが、それがなかなかできないわけです。
では練習場でいっぱい球を打てば芯で打てるようになるのでしょうか? 週刊ゴルフダイジェスト6/28号に「芯で打つ感覚を磨くドリルはコレ」という記事がありました。その記事によると、練習場のマットでいくら練習しても、コースではなかなか芯で打てるようにならないそうです。その理由は「芯センサー」がないから。ん? 「芯センサー」ってなんでしょうか? そしてどうすれば芯で打つようになれるのでしょうか? 記事に載っていたドリルをやってみることにしました。
この記事で解説してくれているのは江連忠プロの一番弟子としてETGA東京校でレッスンをしている青山裕美プロ。青山プロによると、プロや上級者は芯センサーをもっているといいます。芯センサーとは、野球やテニス、卓球など、あらゆる球技で求められる、芯でボールを打つという基本的な体内感覚のこと。多くの球技は、動くボールをとらえなければいけないので、この芯センサーが働かないと空振りや打ち損じになってしまうわけです。
ゴルフの場合はボールが止まっているために、よほどの初心者でない限り空振りすることは少ないし、練習場のマットから打つ場合はフラットだし、ダフってもある程度まっすぐ飛んでくれます。しかしコースに出ると平らな場所などほとんどないし、フェアウェイやラフ、バンカーなどいろいろなライから打たなければならないわけです。
そうなってくると、多くのアマチュアはダフリにトップ、スライスなど、ミスショット連発ということになってしまうのです。これは芯センサーが働いていないからだと青山プロは言っています。ではどうすれば芯センサーを身につけることができるのでしょうか?
青山プロが「芯センサー」が身につくドリルを5つ紹介してくれているので、やってみました。
まず1つ目は「ティーアップ打ち」。7番アイアンでティーアップした球を真っすぐ打つというシンプルなもの。しかしこれが意外に難しい。低いティーアップならそこそこ打てるのですが、ドライバーを打つくらいの高さで打つと少しでも下から入ったりするとボールは曲がります。そしてティーアップして打つことで、フェースのどこに当たっているのかがわかりやすくなります。それをベースに、どう打てば芯に当たって、ボールが真っすぐ飛ぶのかというのがわかってくれば、芯センサーが体内に作られていくんですね。7番アイアンでできるようになってきたら、ウェッジでやってみるといいということですが、いや~ウェッジはかなり難しかったです。
2つ目は「3個並べて連続打ち」。縦にボールを3個並べて、それを前方に進みながら連続して打つというドリルです。これは芯センサーだけでなく、ショットに不可欠なフットワークやリズム、タイミングを磨く練習にもなるそうです。いわゆるステップ打ちの動きになるわけですが、体の使い方が学べるし、自然と自分が芯で打てるポジションを作り出せるようになるので、芯センサーが身につくということなんですね。ポイントは打ち方などを一切考えず、リズムよく3球連続して打つことです。
これもやってみましたが、これは意外と当たりました。スウィングの細かい動きなどを考える暇がないので、リズムよく打つことだけを考えて打つと、意外と上手く打てるもんですね。コースでもこのくらいの感覚で打つことができるといいんだな~ということがわかりました。
3つ目は「前後左右のボール位置で打つ」。普段のボール位置をセンターとして、その前後(近く・遠く)、左右(左足寄り・右足寄り)にボールを置き、それぞれを打つんです。この練習をすれば、ボールをとらえられる範囲が広くなり、傾斜地からのショットが上手くなります。
やってみましたが、これも僕はまあまあ打てました。左足寄りが少しミート率が悪いので、左足下がりが苦手ということでしょうか。上手く打てるようになると、ボール位置を少し極端に動かしてみるのもいいかもしれません。
4つ目は「わざとトップさせて打つ」。もうこれはそのまま、アイアンでわざとトップを打つわけです。刃をどこに入れるかをコントロールできるようになれば、意図的にトップが打てるようになります。トップが打てるようになれば、少しずつ刃を入れる位置を下げていき、ハーフトップを打ちます。ハーフトップが打てればフェースにボールが乗り始め、スピンコントロールもできるようになってくるそうです。
これはけっこう難しい。ハーフトップくらいは打てるのですが、完全なトップを意図的に打つのがけっこう難しいんですよ。しかも真っすぐ飛ぶトップってのが難しい。ただ刃を入れる位置がコントロールできると、クロスバンカーからのショットや、ライの悪いところからのショットに役立ちそう。
そして最後の5つ目は「わざとトウやヒールで打つ」。これはドライバーでティアップして、わざとトウ側やヒール側で打つドリル。意識してトウやヒールで打てるようになれば、当然芯でもうてるでしょってことです。トウとヒールができるようになったら、フェースの上めや下めで打つ練習もいいようです。打点がコントロールできるようになると、ドローやフェードなどの球筋も操れるようになります。
これもやりましたが、トウ側で打つのは意外と得意でしたが、ヒール側はちょっと苦手。ヒール側で打っているつもりでも、けっこう芯で打ってたりして。これは人によってどっちが得意とかあるでしょうね。ドライバーのミート率が悪い人は、この練習はとても役に立ちそうです。
「芯センサー」が身につくドリルを5つやってみましたが、めちゃくちゃ難しいということはないけど、簡単でもないな~という感じ。やはりクラブヘッドをコントロールすることが出来なければ、芯で打つことはできないんですよね。そして、芯で打ちたいのなら、わざと芯を外す練習が効果的だということがわかりました。練習場でただいい球を打つ練習を何百球もするのなら、100球でもいいからこういう意味のある練習をしたほうが確実に上手くなると思います。どれかひとつでも構わないので、一度試してみてください。個人的には「ティーアップ打ち」と「わざとトップさせて打つ」が効果がありそうに感じました。