三角形の「トラスホーゼル」が生み出すヘッド挙動の安定性が好評を博し、2020年の初代登場以来プロアマ問わず高い人気を集めているのがテーラーメイドのトラスパター。
そんなトラスパターのニューモデル「ジュノTB1.5」、「デルモンテTB1」が、「TPコレクション ハイドロブラスト」シリーズの追加モデルという形で先日発売となった。ではそれぞれどのような性能となっているのか、プロゴルファー・堀口宜篤をアドバイザーに据え、女子プロゴルファー・斉藤愛璃に打ち比べてもらおう。
まず「デルモンテTB1」は、「TPコレクション ハイドロブラスト」シリーズのラインナップ「デルモンテ1」のヘッド形状にトラスホーゼルを採用したモデル。短めのブレード長と幅広のキャビティ部が特徴的で、「ブレードタイプのヘッドながら、構えたときの安心感がありますね」と斉藤。では実際に試打したインプレッションも聞いてみよう。
「私も使っている既存のトラスパターは少し硬めの打感ですけど、『デルモンテTB1』は結構軟らかくなっている感じです。打感は結構違うかもしれないですね。ヒットした感覚が欲しい方は前のモデルでもいいと思いますが、そういうのがあまり好きでない方はニューモデルのほうが合いそうです」(斉藤)
斉藤が「打感が軟らかくなった」と感じた理由はインサートの厚さ。「TPコレクション ハイドロブラストシリーズで採用されているホワイトピュアロールインサート、既存のモデルは厚さが3ミリだったのですが、2022年の追加モデルに関しては厚さが5ミリに変更されています。これが打感が異なる理由のひとつですね。打音も結構違いますよ」と堀口は補足する。
続いて打ったのは「ジュノTB1.5」。既存モデルであるクラシカルなブレードタイプの「ジュノTB1」からヘッド形状や素材、テクノロジーなどの基本設計は共通であるものの、細かな点で差別化が図られているという。
「まずインサートの厚さについては『デルモンテTB1』と同様。『ジュノTB1』の3ミリから、5ミリに変更されています。加えて、トラスホーゼルが接着されている幅も違います。『ジュノTB1』は35ミリとややコンパクトでフェースの開閉が比較的しやすくなっていましたが、『ジュノTB1.5』は初代トラスパターと同じ45ミリの幅で接着されていて、フェースローテーションがゆるやかで少しオートマチックな性能になっています。ちなみに『デルモンテTB1』に関しても、トラスホーゼルの接着幅は45ミリ仕様ですね」(堀口)
「ジュノTB1.5」を試打した斉藤は「やはり、これぞブレードタイプといったヘッド形状ゆえの構えやすさがありますね。方向も合わせやすいですし、ストロークもしやすいです。『デルモンテTB1』と同じく、打感に関してはマイルドで、好みによりますね」と評価した。
トラスパターらしい安定感はありつつも、細部の変更で、ひと味違うフィーリングを実現した「ジュノTB1.5」と「デルモンテTB1」。今トラスパターを使っているというゴルファーも、その違いをぜひ試打して確かめてみてほしい。
協力/PGST