「もっこす」とは肥後もっこすのことで熊本県の男性の気質を表すときに使われる。正義感が強く、曲がったことが大嫌い。その言葉がぴったりなクラブデザイナーでマスダゴルフ主宰・増田雄二。ジャンボ尾崎のクラブを長年見てきた増田から見た彼の指導者としての力とは?

(質問)
今シーズン、西郷真央選手の強さが際立っています。ジャンボアカデミー出身の選手がツアーで好成績をあげられるのはなぜでしょうか?
(愛知県 32歳 平均スコア97)

担当記者(※以下 GD):西郷真央ですが、今季10試合に出場して5勝。2位が2回と驚異的な活躍をしています。彼女はジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの1期生です。

増田:私は今の選手たちのことをそれほど詳しく知っているわけではないですが。ジャンボさんの指導受けている選手が伸びるのはよくわかります。

というのも、彼の指導者としての手腕を発揮するのは今に始まったことではないからです。よく知られるように、ジャンボ軍団が非常に強い時期がありました。その当時は、もともと強い選手がジャンボさんのもとに集っているというイメージをもっている人が多っかたのですが、そうではなくてジャンボ尾崎に憧れた選手たちが門を叩き、彼から直接指導を受けアドバイスや練習方法などを実践することで強くなっていったんです。

GD:プロ野球風のキャンプをゴルフ界に導入したのもジャンボ尾崎だと言われてますね。

増田:常々「体技心」といって、体力トレーニングに重点をおきました。それも当時としては画期的だったんだけど、現役時代から徹底してゴルフの研究をされていました。道具への造詣が深いのもよく知られる通りです。

そこにはジャンボさんのキャリアの中で培われた膨大な蓄積があるんです。とにかくハンパない勉強家だし、超人的な努力をする人だから。ジャンボさんの指導を受ける選手たちは、みんなそういう彼の知見の恩恵を受けています。
それにジャンボさんは目配り気配りの人でもあるから。そのタイミングを見極めて、必要なときに必要なアドバイスをする。選手としては上手くなるしかない環境なんです。

画像: ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーのセレクション風景。時には厳しく、時にはやさしく、抜群のタイミングで選手が知りたいことをアドバイスしてくれるため、門を叩いた選手たちは伸びていく(写真・週刊ゴルフダイジェストより 撮影/岡沢裕行)

ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーのセレクション風景。時には厳しく、時にはやさしく、抜群のタイミングで選手が知りたいことをアドバイスしてくれるため、門を叩いた選手たちは伸びていく(写真・週刊ゴルフダイジェストより 撮影/岡沢裕行)

GD:ジュニアの指導をすると聞いたときは意外な感じがしましたが、西郷以外にも佐久間朱莉や小林夢果など昨今の厳しいプロテストを合格する選手が現れています。

増田:そこは昔と違うところですよね。女子選手がいるし、ジュニアがいる。でも、身体の成長も含めて、10代のうちから将来を見据えて育成してもらえるんだから、ありがたいと思いますよ。ジャンボさんは身体づくりにも精通しているので。

GD:プロ50年、113勝をあげたジャンボの指導が受けられるんですからね。
増田:孫のような年齢の選手たちも本当にジャンボさんを慕っているのがよくわかります。私も大好きだからね。
今の若い選手たちはジャンボさんの選手時代を知らないはずなのに、道理と礼節をわきまえていて、その指導に必死についていこうとしています。今の若い子たちは捨てたものではないですよ(笑)
これからもっと活躍してくれるでしょう。

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