「資生堂レディスオープン」の2日目も猛暑の中、スコアを伸ばす選手が上位へと駒を進めている。プロゴルファー・中村修が注目した現地からレポートをお届け。

昨日の午前組は午後組へ、昨日の午後組は午前組へと入れ替わり2日目も猛暑の中スタートしていきました。昨日のホールアウト後はどの選手も暑さのせいもあって練習はアプローチやパットのショートゲームだけに絞り体力を温存しながら暑さ対策をしていました。

午前組で注目したのはルーキーの佐藤心結、上野菜々子、小倉彩愛選手の組です。上野選手は1オーバー、小倉選手は2オーバーと二人ともパットが決まらず予選通過圏外で2日目を終えましたが、佐藤心結選手はベテランの清水重憲キャディと初タッグを組んで5アンダー11位タイで2日目を終えています。

画像: 「資生堂レディスオープン」の2日目を終え5アンダー11位タイで終えた佐藤心結

「資生堂レディスオープン」の2日目を終え5アンダー11位タイで終えた佐藤心結

清水キャディに初めてコンビを組んだ佐藤選手のプレーを聞いてみると、「伸びしろ」しかないといいます。

「距離も出ますし、アイアンの切れもあってショットメーカーですよね、パットも上手いし。ただ、まだまだ荒削りな部分もあるので、伸びしろしかないですね」(清水重憲キャディ)

荒削りな部分とは、今大会2日間で10個のバーディが取れていますが、初日は3個、2日目は2個と2日で5個のボギーを出しています。やはりスコアを伸ばしあいの展開の中で2日で5個のボギーは多いと清水キャディ。しかし、アプローチは練習をすればするほど上達するから伸びしろしかないと続けます。

清水キャディと初コンビを組んだ印象を佐藤選手に聞くと、「いいイメージを与えてくれる」とプレーのしやすさを感じている様子。

「パットのラインのイメージを描きやすいように教えてくれるので、パットがすごく楽になりました。学ぶことばかりですごく勉強になっています」(佐藤心結)

画像: ベテランの清水重徳キャディ(左)と初タッグを組み学ぶことが多いと佐藤心結(右)

ベテランの清水重徳キャディ(左)と初タッグを組み学ぶことが多いと佐藤心結(右)

どの試合会場も初めてプレーするコースが多いルーキーの佐藤選手にしてみれば、OBの位置やラフの深さ、グリーンの傾斜などコースを熟知し30勝以上の経験のあるベテランキャディからのアドバイスは金言ばかり。ルーキー達はベテランキャディから多くを吸収しながらツアーに慣れていく最中なのです。佐藤選手は、2週前の「ニチレイレディス」でプロ初の最終日最終組を経験し5位タイで終えたこともあり、第1回目のリランキングでも17位にランク、秋口までの出場権は手にしていますのでシード獲得と初優勝を目指す戦いは続きます。

さて、もうひとり午前組では原英莉花選手が、6バーディ1ボギーの5アンダーでプレーし9位タイにジャンプアップしています。原選手は、腰を痛めて満足な練習ができなかったオフからシーズンインし、なかなか調子が上がらずにいました。「5月に結果を求めることをやめて、ひとつずつ紐解きながら日々を積み重ねてきた」とラウンド後の会見で話しました。

画像: 原英莉花は二日目に5つスコア伸ばし6アンダー9位タイで決勝ラウンドに進む

原英莉花は二日目に5つスコア伸ばし6アンダー9位タイで決勝ラウンドに進む

今季の原選手は腰に負担のないスウィングに改善しながらの参戦になっていますが、いいショットと悪いショットの差が激しかったことで流れをつかめないラウンドが続いていました。

先週の「アース・モンダミンカップ」では強風の吹いた2日目で5バーディ6ボギーと耐えながら3オーバーで迎えた最終9番ホール、4オーバーまで予選通過のカットラインを知りながらダブルボギーとして1打差で悔しい予選落ちで終えていました。今週はその悔しさから立ち直り、よくぞ上位で戦っているなという印象です。

「地元開催の今大会では顔見知りのギャラリーも多く、残り二日いいプレーを見せたい」(原英莉花)

午後スタート組では、大出瑞月が前半を5バーディノーボギーでスコアを伸ばし、後半は2ボギーで終わるもトータル8アンダーで首位タイに。同じく2日目にスコアを3つ伸ばした吉田優利と小野祐夢が大出に並んで首位タイとなっています。1打差でぺ・ソンウ、青木瀬令奈ら5名が並び、ディフェンディングチャンピオンの鈴木愛も5アンダー11位タイと、残り二日もスコアを伸ばさなければ置いて行かれる展開になりそうです。引き続き注目していきましょう。

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