「アマチュアゴルファーの方から『パット数が45だった……パターがよくなればな~』という言葉を耳にします。数字だけ見るとパターが苦手なように見えますが、スコア100前後のゴルファーの場合はパターでなくアプローチが原因というケースが多くあります。アプローチでしっかり寄せられず、長い距離のパットばかり残ってしまったら、3パットも増えていきます」
たとえばカップから5メートルの距離に寄っているのに3パット、4パット……終わってみれば45パットという場合は、パッティングの練習量を増やすことでスコアを縮めることはできるかもしれない。しかし、アプローチで8~10メートルにつけてることが多い場合は、パターというよりアプローチで寄せられていないことが原因の可能性が高いというわけだ。
では、アプローチでしっかりとピンに寄せるためには、どんなことを意識するべきなのだろうか?
「ショットでは飛距離や再現性を高めるために球をつかまえる意識が重要と言われますが、アプローチでもつかまえる意識をもって打つことがポイント。球をつかまえる意識で打つことで再現性が向上し、狙ったところに球を運びやすくなります。アプローチはしっかりと落としどころを決めることが寄せるコツですが、そこに落とすためにはアプローチの再現性があること前提になるんです」
試合中継を見ると、プロゴルファーはほぼ毎回しっかりとカップへ寄せてくる。しかし、アマチュアゴルファーの場合は、寄ったり寄らなかったりとバラつきがあるケースがほとんどだ。これは再現性がないために、「偶然」寄り、「偶然」寄らないということが生じているのだ。だからこそ、球をつかまえたアプローチが必要になるわけだが、具体的にどういったイメージを持つべきか?
「簡単にいうと『球をつかまえる』というのは『球を包む』ということですが、やり過ぎると左に飛んでしまいますよね。なので、スクェアが12時だとしたらフェースを2時まで開き、インパクトでスクェア(12時)に戻すという動きを意識してみましょう。このときにドロー回転を打つイメージを持ち、出球が狙った方向に飛んだら、きちんとつかまえられている証拠ですよ」
このようにアプローチでも球をつかまえる打ち方ができると、しっかりと狙ったところに落とせることが可能になり、再現性も向上してくる。もちろん距離感を合わせる練習も必要になってくるが、まずは球をつかまえられているか、練習場で試してみよう!