アマチュア時代からショットメーカー! ツアー初優勝を果たした高橋彩華のスウィングを東大ゴルフ部監督で日本におけるプロコーチの草分け的存在、現在、成田美寿々、穴井詩らのコーチを務める、井上透が解説!

今シーズン、フジサンケイレディスでツアー初優勝を果たした高橋彩華選手は、アマチュア時代からショットメーカーとして知られた選手です。今季のスタッツを見ても、バーディ数1位、平均バーディ数2位と、非常にアグレッシブなプレーが魅力と言えるでしょう。

 そんな彼女のスウィングは、非常にオーソドックス。アドレスもナチュラルで、ややボールを右から見て、アッパーにボールをとらえる準備をしているのがわかります。

 バックスウィングは、手首の動きを抑えて肩の回転で上げていくため、手首のコッキング量は平均的なプレーヤーよりも少なく、トップもかなりコンパクトに収まっています。また、バックスウィングで手首の動きを抑えたことによって、ダウンスウィングのタメ感は、それほど強くありません。大きな筋肉を使い、体全体のエネルギーで打っていくタイプと言えるでしょう。

 次に、後方からクラブの動きを見ると、わずかにクロスした(クラブが目標の右を向いた)トップから、切り返しでクラブをインサイドに下ろしているのがわかります。

画像: わずかにクロスしたトップからクラブをインサイドに下ろしてくる、ドローヒッターに多い動きだ(写真は2022年 ヤマハレディースオープン 撮影/岡沢裕行)

わずかにクロスしたトップからクラブをインサイドに下ろしてくる、ドローヒッターに多い動きだ(写真は2022年 ヤマハレディースオープン 撮影/岡沢裕行)

これは、ドロー系の選手によく見られるクラブパスなのですが、注目したいのは、ダウンスウィングでクラブがとても低いところ(右ひじのライン)から下りてきて、低いところに抜けていくところです。
  これは非常にシャロー(入射角度がゆるやか)で、低く長いインパクトゾーンが実現できている証拠。手先でクラブを操作せず、マシーンのようにボールをとらえている証拠です。このインパクトゾーンを見ただけでも、高橋選手が、球の曲がらない安定したドローを打っているであろうことがイメージできるのです。

画像: ダウンスウィングではクラブは右ひじのラインから下りてきている。低く長いインパクトソーンができている証拠(写真は2022年 ヤマハレディースオープン 撮影/岡沢裕行)

ダウンスウィングではクラブは右ひじのラインから下りてきている。低く長いインパクトソーンができている証拠(写真は2022年 ヤマハレディースオープン 撮影/岡沢裕行)

This article is a sponsored article by
''.