タイガー・ウッズが涙でセントアンドリュースを去った後も全英オープンは盛り上がっている。3日目を終えローリー・マキロイとビクター・ホブランが後続に4打差をつけてトップタイ。SNSには「ついにこの時がきた」とマキロイ推しのツイートが溢れた。

オールドコースに温かい陽射しが降り注ぎ3位タイからスタートしたマキロイとホブランにスポットライトを当てた。

ホブランが3番から4連続バーディを奪いノーボギーの6アンダー66をマークすれば、マキロイはホテル越えの難関17番でボギーを打ったが同じく6アンダー66。通算16アンダーまで伸ばし最終日は2人による“ザ・マッチ”あるいは“セントアンドリュースの決闘”が繰り広げられることになる。

しかしSNSでは「マキロイはすでにクラレットジャグ(トロフィー)に名を刻んだ」と大騒ぎ。

その理由は10番パー4でマキロイがポットバンカーから直接ボールをカップに沈めイーグルを奪った劇的なシーン。それが勝者の1打と見なされたから。

画像: マキロイが放ったバンカーからのチップインにファンたちはSNSで大騒ぎ。最終日へ主役が躍り出た(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

マキロイが放ったバンカーからのチップインにファンたちはSNSで大騒ぎ。最終日へ主役が躍り出た(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

PGAツアーインサイダーのライター、ダン・ラパポートは「ローリーのバンカーからのチップインイーグルでプレスルームは喝采に包まれている。この島(イギリス)全体が一丸となってこの男の優勝を願っている。神の采配? 彼の週なのか?」とツイート。

「ローリーが来たーーーぁ」

「尊敬しかない。ローリーを応援しない人は消えてくれ」

「あのバンカーショット。クラブのバウンスが砂を打つあの音はめちゃくちゃセクシーだった!」

「土曜日なのにもうこんなドラマがあっていいの?」

などなどゴルフフリークたちのツイッターコミュニティはさながらローリー祭り。もちろんまだ長く厳しい18ホールが待っている。しかし14年以来8年ぶりのメジャー獲りはここしかないとSNSの住人は確信しているようだ。

タイガーがセントアンドリュースの全英オープンは「最後になる」といい予選落ちに終わった今大会。前日タイガーが18番のスウィルカン橋を渡ったとき隣のホール(1番)をプレー中だったマキロイが敬意を評しキャプのつばに手を当て、少し持ち上げる仕草を見せた。

すれ違い様にその姿を目にしたタイガーは涙腺を刺激され四半世紀のキャリアではじめてコースで涙を流した。タイガーが最後と決めた聖地での全英オープンで10代の頃からタイガーの後継者と呼ばれたマキロイがトロフィーを掲げる。これ以上のドラマはない。

「ゴルファーの履歴書はセントアンドリュースの全英オープンで優勝しなければ完成しない」と聖球ボビー・ジョーンズはいった。今こそマキロイが履歴書を完成させるときだ。

画像: www.golfdigest-minna.jp
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