ボールに当てに行く動きは、スピン量の増加やミスショットにもつながってしまう。では上級者はその動きを起こさないために、どんな点に気を付けている? トップアマが実践する、当てに行かず振り切る方法を、シングルハンディの腕前をもつイラストレーターの野村タケオが試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕の悩みはドライバーの飛距離なのですが、ヘッドスピードはそんなに遅くないんだけど飛ばないんですよ。その原因はスピン量。スピンが多いために飛距離をロスしているんです。

スピン量が増える原因のひとつは、ボールにヘッドを当てに行ってしまう動きにあると思います。どうしても強くボールを叩きたいという意識から、ボールに当てに行くと言うか、打ちに行ってしまうんです。そうなると上からボールを叩く動きになってしまいスピン量が増えるんですよね。また、当てて終わりみたいな打ち方になるからフィニッシュも決まりません。

月刊ゴルフダイジェスト9月号に”「打つ」から「振る」へ華麗なるスウィングチェンジ!”という記事がありました。その中に振り切るためのコツや練習方法などが載っていたので、そのなかから僕が気になったものを試してみることにしました!

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2022年9月号で特集されていた、当てに行かず振り切るためのコツを実践!

月刊ゴルフダイジェスト2022年9月号で特集されていた、当てに行かず振り切るためのコツを実践!

この「振り切る」記事の中で僕がいちばん気になったのは、トップアマの方が実際にやっている「ひと工夫」です。プロのレッスンももちろん参考になるのですが、やはりアマチュアの人が実際にやっていることというのは、やってみたい! って気になるもんです。

記事の中で紹介されている「ひと工夫」は、まず「ヘッド1つぶん離して構える」です。ボールを打ちに行ってしまうのは「ボールを見るから」で、それならボールを見なければいいんじゃないかということなんです。そのために、実際のボールとは別のところに意識がいくようにしているそうです。それが実際のボール位置よりもヘッド1つぶんくらい手前に仮想のボールをイメージしてアドレスすること。そうすると、実際のボールに当たるときはヘッドが加速しながらインパクトできるということなんです。

さっそく試しましたが、仮想ボールをうまくイメージできるとヘッドが加速しながらボールを捉えることができます。少しアッパーにインパクトできるので、スピン量が減って、かなり飛ぶ球が打てますね。これはなかなかいいかもしれません。ただ、手前にある仮想ボールを打つイメージができなければ、ついついボールを打ちに行ってしまうので、体が突っ込んでしまい、恐ろしく酷いミスショットになったりします。ボールに届かせようと手を伸ばすと、それもミスショットに繋がります。いかに仮想ボールをしっかりとイメージして、そのボールを打つようにスウィングできるかとうのがポイントですね。練習では仮想ボールの位置に目印を(シールとかね)つけたりするといいかもしれません。

画像: 普通に構えてから少しヘッドを後ろに下げ、そこに仮想ボールを設定して、そのボールを打つようにスウィングする(左)。体が突っ込んだり、手を伸ばして届かせようとするとミスになる(右)

普通に構えてから少しヘッドを後ろに下げ、そこに仮想ボールを設定して、そのボールを打つようにスウィングする(左)。体が突っ込んだり、手を伸ばして届かせようとするとミスになる(右)

そしてもうひとつ、ボールに当てたいという意識が強いと、どうしてもボールに近づきたくなるらしいので、お尻を真上に引っ張るように構えて、自分とボールとの距離を広く取るようにするのがいいらしいです。いわゆる”懐”を作るということですね。懐ができればクラブの通り道ができるので、振り抜きやすくなるということです。

画像: ボールに当てたい気持ちが強くなると、ボールとの距離が近くなりがちです。お尻を上に引っ張るように上に上げて構えると”懐”ができます

ボールに当てたい気持ちが強くなると、ボールとの距離が近くなりがちです。お尻を上に引っ張るように上に上げて構えると”懐”ができます

ひじの向きにも注意が必要だそうです。アドレスでのひじの向きが悪いと、ヘッドを減速させたり、ひじが引ける動きやアーリーリリースにもつながるのだとか。両ひじを下に向けて構えることで、腕のローテーションが自然とできるようになるそうです。

画像: 両ひじを下に向けるように構える(左)。左ひじが飛球線方向を向いてしまうと、インパクトでひじが引けてしまう(中・右)

両ひじを下に向けるように構える(左)。左ひじが飛球線方向を向いてしまうと、インパクトでひじが引けてしまう(中・右)

注意することはスウィング中はずっと両ひじを下に向けておくこと。そうすることで、腕がつねに体の正面にあり続けるので、腕でボールに当てに行くという動きになりにくいということです。

画像: スウィング中はつねに両ひじが下を向いているようにする

スウィング中はつねに両ひじが下を向いているようにする

”懐”と”両ひじ”を意識して構え、実際にボールを打ってみました。お尻を上に上げて構えるのはとてもよかったです。懐ができることによって、腕が詰まってしまうことがなく、気持ちよく振り抜けるようになりました。もともと僕は近くに立ちすぎてしまうクセがあるので、このアドレスはこれからも意識して続けていこうと思います。

そして両ひじですが、これは結構難しい。とくに左ひじを下に向けて構えるというのが僕にはかなり難しかったです。関節が硬いせいなのかもしれませんが、どうしても下というよりも飛球線方向に向きがちになります。なるべく下を向くように意識してスウィングしてみましたが、それができるとひじが引ける動きにはなりにくいし、ヘッドが走ってくれてボールもつかまるような気がします。かなり意識してやらないと左ひじを下に向けたままというのは難しいので、普段から意識して練習しないとダメそうです。でもけっこう効果はありそうなので、ちょっと続けてみようと思います。

トップアマがやっている「ひと工夫」を試してみましたが、やはり実戦向きな内容だな~と感じました。個人的にひじの向きはすぐにできない感じですが、仮想ボールと懐を作るアドレスはすぐにでも真似ができそうです。さっそく次のラウンドから取り入れていこうと思います。

ほかにもこの記事にはいろいろな「打つ」から「振る」へチェンジするためのヒントがたくさん載っていましたので、振り切れないな~って悩んでいる人はいろいろと試してみるといいかもしれませんよ。

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