プロの連続写真やスウィング動画を見て形を真似ているつもりでもなかなか上手くいかないのはナゼ? その理由を小暮博則プロに聞いてみた。

プロの奇麗なスウィングを見て、そんなイメージで振りたいと思って練習してもなかなか同じようには振れない。とくにこのようなことは映像を見るより、画像を見て真似るときに多く起こります。

よく生徒さんのなかにも「1回プロの体の中に入ってどうやってるのか体感してみたい」と言われる方もいます。まさにその通りでもしそうできたならば、見て感じていることとの違いに驚くかと思います。

画像: ジャスティン・トーマスのタメのある切り返し。このように打ちたいと見た目を真似てもなかなか上手くいかない(写真は2022年 ファーマーズ・インシュランスOP 撮影/Blue Sky Photos)

ジャスティン・トーマスのタメのある切り返し。このように打ちたいと見た目を真似てもなかなか上手くいかない(写真は2022年 ファーマーズ・インシュランスOP 撮影/Blue Sky Photos)

たとえばこのジャスティン・トーマスの写真。トップから切り返しの動きですが、左足が力強く踏み込まれ、深いタメができ、グリップエンドがボールのほうを向いていますね。もう、みんなが憧れる動きじゃないでしょうか? この写真を見れば、誰もがこう打ちたいと思うはずです。

しかし、必死にグリップエンドがボールを指すように切り返す練習をしても、同じようにはならない。タメができるどころかシャフトは寝て、飛距離は伸びない……。こんな経験をしたことはありませんか? 

なんで上手くいかないのか? それは見て感じる「フィール」と実際にやっている「リアル」が違うからなのです。

画像: 頭の中のイメージは左の写真。でも形だけを真似ようとするとクラブは寝て全然違う打ち方になってしまう(写真右)

頭の中のイメージは左の写真。でも形だけを真似ようとするとクラブは寝て全然違う打ち方になってしまう(写真右)

ジャスティン・トーマスの写真ではグリップエンドがボールを指すように下ろしてきているように見えますが、実際には右太ももに当たるくらいの位置に下ろしてきています。それに体の回転が伴い、遠心力がかかって写真のようにグリップエンドがボールを指すように下りてきているのです。

最近、流行っていた「シャローイング」に取り組みアマチュアのみなさんが上手くできなかった理由もここにあります。クラブを寝かせながらインパクトを迎えると思いがちですが、シャローイングの動きは切り返しの一瞬。あとは、むしろ寝かせたクラブを立てるように動かしています。

スウィングの一部分を見て真似をするのではなく、どうしてその形になっているのかを考える習慣をつけるといいでしょう。とくにクラブの動きではなく、体の動きを注目してみるのがいいですね。意外と思っていたことと真逆の動きのほうが正解! なんてこともあるかもしれませんよ。

画像: 実際にはグリップエンドが右太ももを突き刺すようにクラブを下ろし、それに回転が伴ってあの形になっている

実際にはグリップエンドが右太ももを突き刺すようにクラブを下ろし、それに回転が伴ってあの形になっている

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