アマチュアゴルファー最高の栄誉マーク・H・マコーマックメダルを複数回受賞したのは07年に世界アマチュアランキングが制定されて以来中島が初めて。しかも20年の金谷拓実から3年連続で日本人が栄誉に輝いたことになる。
「この賞を再び受賞することができて大変光栄です。昨年メダルを見たときの感動は今でも鮮明に覚えています。今年再びそのメダルを首にかけられると思うと感無量です」とコメントした中島。
受賞の特典は来年(23年)の全米オープンと全英オープンの出場権。「メダルのお陰で与えられた機会に感謝しています。日本だけでなくアジア太平洋のすべての選手が夢を追い求められる道筋を作っていけたらうれしい」
ゴルフの総本山R&Aと全米ゴルフ協会が共同で授与するマコーマックメダル。スポーツマーケティングのさきがけであるIMGの創設者マーク・H・マコーマック氏の名を冠したタイトルは、同氏のアマチュアゴルフに多大なる貢献を高く評したもの。
マコーマック氏はアーノルド・パーマー、ジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤーのビッグ3の生みの親で、彼らを率いて世界中でゴルフイベントを開催。ゴルフというゲームの面白さを世界に紹介しアメリカや日本でブームを巻き起こした立役者でもある。
マコーマックメダルの受賞者にはパトリック・カントレー(11年)、マシュー・フィッツパトリック(13年)、ジョン・ラーム(15年)ら今や押しも押されぬトッププロたちがズラリと顔を揃えている。それだけに史上初の2年連続戴冠の中島に寄せる期待は高い。
R&Aのチーフテクノロジーオフィサー、スティーブ・オットー氏は「年間を通してこれほど高い水準のパフォーマンスを発揮したケイタ・ナカジマは大きな賞賛に値します。昨年アジア・パシフィックアマで彼が優勝する姿を直接見て、いかに彼が素晴らしいプレーヤーであるかを確認しました。将来の成功を祈っています」と祝辞を寄せた。
また全米ゴルフ協会のチーフオフィサー、ジョン・ボーデンハマー氏は「彼は過去2年信じられないようなプレーを続けてきました。2年連続受賞で新たな歴史を刻んだ彼は世界で非の打ちどころのない記録を作ってきたのです。彼のキャリアがこのまま開花し活躍するのを楽しみにしています」と絶賛した。
9月にプロ転向と報じられている中島にとってアマチュアとして残された時間はほとんどない。これからプロとしてどんな勇姿を見せてくれるのか、世界が注目している。