みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕はどちらかと言うとアプローチは得意なほうなのですが、だからといって毎回ピタピタ寄るなんてことはないわけです。だってアマチュアだもの。でもね、調子のいいときと悪いときの差を少なくできれば、かなり楽になると思うんです。なので、いつもやさしくウェッジを使える方法がないかと、つねに雑誌のレッスン記事をチェックしているんです。週刊ゴルフダイジェスト9/6号に目澤秀憲コーチの”目からウロコの「ウェッジ教室」”という記事がありました。その中にとても気になる内容があったので試してみることにしました。
記事のなかで「寄せの握りは右手が下からが正解?」という質問があったのですが、目澤コーチの答えは「×」。正解は「右手は上からバタフライ握りで」ということでした。バタフライ握りってなんですか?
目澤コーチによると、ウェッジはヘッドが重いので、右手を下から握ると左手が浮きやすくなるそうなんです。そこで右手を上から握ることで手元を浮かせずにヘッドをコントロールできるということらしいんです。左手はストロングに握って、右手はウィークに上から握る。左右均等にグリップを上から押さえるように握るのがいいということです。その時の形がちょうど羽を広げた蝶(バタフライ)のように見えることからバタフライ握りと呼んでいるようです。
試しにバタフライの形のまま、クラブを持たずにシャドースウィングしてみました。両手を上から押さえるような感じで両手が動くので、今までやったことのない動きですね。これで上手く打てるのかな? って感じです。
このバタフライ握りの感覚を体感するために、タオルを使うといいそうなので、試してみました。タオルを丸めてグリップするように握るのですが、雑巾を絞るように左右の前腕を内転させるようにします。そしてそのままストロークしてみると、バタフライ握りの感覚が分かります。左右の前腕を内転させると、わきが締まって腕と上体が一体化する感覚も得られますね。
バタフライ握りの感覚がわかったところで、実際に芝の上でアプローチをやってみました。左手のグリップはフックグリップでもほとんど違和感はないのですが、右手のグリップはかなり上から押さえるような感じになるので、かなり気持ち悪い。とくに普段のグリップで右手を下から握っている人には、かなり違和感を感じるでしょうね。
バタフライ握りで素振りをしてみましたが、振ってみると意外に違和感がありません。手首をあまり動かせないので、コックをいれることができない感じです。ストロークが安定する感じはしました。タオル素振りで感じた、わきの締まりと上体との一体感は感じられます。手先でヒョイッとクラブを振れなくなる感じですね。
ボールを打ってみると、予想以上に上手く打てました。とにかくヘッドが低く動く感じがするんですよね。そのため入射角が緩やかになり、多少打点が手前になったとしてもリーディングエッジが刺さることがなく、ソールが滑ってくれるのでミスが減りますね。大きな円弧でヘッドが動いて、ボールをスッと拾ってくれるような感じです。スピンも安定するので距離感も出しやすいです。体と手の一体感が高く、手ではなく体でストロークする感じが出ます。とてもシンプルにアプローチができるので、ミスも減るし再現性が高くなると思います。チャックリしやすい人や、出球が安定しない人にはかなりオススメできるかも。注意することは、両手の力感を同じにすることかな。右手だけが強くなってしまうと入射角が不安定になったりするので気をつけてください。あと、この打ち方はあくまでもピッチエンドラン用で、フワッと上げたりするアプローチはできませんね。
このバタフライ握り、アプローチが苦手な人はぜひ試してほしいです。あまり苦手じゃない人も、バリエーションのひとつとして覚えておくと良いと思いますよ。とりあえずアプローチ練習場があったら一度試してみてください。
この記事には他にもアプローチのヒントがたくさん書かれていたので、気になる人はチェックしてみてください!