プロ、アスリート向けでしっかりした使用なのに普通のアマチュアゴルファーにも人気となっているシャフトがあります。今回は実際に試してその人気の理由を検証したいと思います。
コースで安定感があるフジクラ「VENTUS BLACK」
「VENTUS」シリーズの中でもっともハードなのが「VENTUS BLACK」。ハードスペックにも関わらず、発売からメーカーの予想を上回るほどアマチュアゴルファーの使用者が多くいます。
打ってみるとシャフトに捻れ感がなく嫌な動きをしないため気持ちよくボールが打てます。とくに「5S」はスピード感があり爽快感のある振り心地です。低トルクのプロモデルらしく切り返しが強めの方がシャフトに負荷をかけても反応がよく、振っていっても物足りない感じはないでしょう。
先端部は強くしっかりしていますね。当たり負け感はまったく感じません。プロゴルファーのために開発された「Velocore」(ベロコア)テクノロジー」はシャフトの捻れを抑え、インパクトでフェースをスクエアに保ってくれまます。これが安定した結果をもたらしてくれます。低トルク・低スピンのシャフトにしては硬すぎないのでコースで使ったときのほうが安定感が感じられます。
タメが作りやすい三菱ケミカル「TENSEI 1k PRO オレンジ」
しっかり硬さがありながらマイルドなフィーリングのシャフトです。「CK PROオレンジ」と比較してもだいぶ手元側がしっかり硬くなってますね。補強されている分シャフト重量も重くなり、硬くても切り返ししやすく感じますし、タメが作りやすいシャフトです。
とくに「50S」は減速感がなくフィニッシュまで振り抜きやすく感じます。このシャフトも先端部がしっかりしているので打点ブレに強いです。
弾道はライナー系でボールの吹き上がりを抑えて、ランが期待できます。支持されているポイントですが「切り返しのタイミングの取りやすさ」でしょう。ヘッドポジションも感じやすく、プロモデルのシャフトながら加速感さえ感じられるます。左が気になるフッカーのアマチュアでも弾道が安定しますし、とにかくブレない印象でボールの吹き上がりも抑えられて飛距離アップも実現し結果が出やすいのでしょう。
左へのミスが防げるLA GOLF「デシャンボーシグネチャーモデル」
LA GOLFから限定モデルとして「TOUR AXS BLUE 60」をベースにして2021年から限定数量で販売されているシャフトです。
限定モデルなので使用者は限られますが、購入者のほとんどがアマチュアゴルファーだということでピックアップしました。ブライソン・デシャンボーのシグネチャーモデルですから相当ハードなシャフトを想像すると思います。スペックは1フレックスでワッグルするとイメージ通り「硬い棒」、ハードなシャフトですね。
ただ、何発も打っていくうちにただ硬いだけのシャフトではないのがわかります。私のヘッドスピード(43m/s)ではしなる感じはありませんが、切り返しを強くしてシャフトが動くポイントがつかめてくると意外と振り抜けます。公表されていませんが、おそらく中元調子だと思います。。アマチュアゴルファーがこのシャフトを使っているポイントは圧倒的なブレの少なさ。強いインパクトでもエネルギーロスがなく、振れば振った分飛距離が伸びていくイメージです。左へのミスが嫌だという人にも合いますね。
ハードスペックシャフトを意外とアマチュアゴルファーが使っているのはスリーブ調整機能付きドライバーの使用率が多いのも要因でしょう。簡単に脱着できるので複数のスリーブ付シャフトを持っている方も増え、その中にハードスペックシャフトを1本、という人も増えています。季節やコンディションによってシャフトを変えて使える楽しみがあるのでメインシャフトよりも硬めのシャフトを持つ方は今後増えていくでしょう。