もっともっと飛ばしたい! 飛距離に対する望みはいくつになってもつきないはず。だから少しでも飛ぶといわれる理論を聞けば、すぐに試してみたくなる。しかし、いろんなことをやればやるほど、逆に飛ばなくなってしまうという経験をしたことはないだろうか?
「これはベテランのゴルファーほど陥りやすいのですが、フォームや理論を頭に詰め込みすぎて大事なことを忘れています。それは手を振ることです!」(小暮プロ、以下同)
スウィングのフォーム、形を気にするあまり、ヘッドスピードに直接つながる、「手を振る」ということが完全に頭の中からなくなってしまっているという。
でもゴルフは上半身の力や腕の力をあまり使ってはいけないのではないの?
「それは上手に使えている人や力がありすぎる人へのアドバイス。普通のアマチュアゴルファーなら手の力、腕の力、振る力を使わないとボールは遠くに飛ばせません!」
忘れていた手を振るという感覚。これを蘇らせ、振りを鋭くするドリルを教えてもらった。
「まず、両足を閉じてアドレスしてください。ドライバーを持って手首を手の甲と手の平側に曲げる動き(掌屈、背屈)これだけでボールを打ってみてください。軽く打ってはいけません。この動きだけで思い切り打つのです」
とくに「上半身の力を抜く」という言葉にとらわれているゴルファーはふわっとしか打てなくなっているという。それを払拭しながら力をこめて打つ。
「どうでしょう? この手首の動きだけで50~80ヤードくらい飛ばせるはずです。たったこれだけの動きですよ。自分の中の飛ばしのエネルギーをいかに使っていなかったかがわかるはずです」
次にこの動きにステップを合わせる。
「次に振り幅を変えずに足の動きを加えて打ちます。足幅は狭いまま、足踏みする感じで。トップに行く前にヒールアップし、踏み込んでインパクト。小さい振り幅の中で腕を振る! どうです? この動きで150ヤード近く、人によってはそれ以上飛ぶはずです。たった足幅ほどのスウィングでこれだけ飛ばせるのです」
この練習でインパクトゾーンでの「腕の力を使った振り方」と小さい振り幅でも飛ばせるという「自分のポテンシャル」が確認できると小暮プロ。
最近、なんだか飛ばせていないとお嘆きの方は、一度試してみてはいかがだろうか?