柔らかいスウィングから繰り出されるドライバーの飛距離。安定して大きな飛びが実現できる秘密をプロコーチ・内藤雄士が解説!

9月に行われたフジサンケイクラシックでツアー初優勝を果たした大西魁斗選手(23)は、柔軟性の高い体を存分に使った、インパクトゾーンの長いスウィングが特徴です。

 まず、注目してもらいたいのが、体と腕のシンクロ(同調)感です。ダウンスウィングに入って手元が肩の高さに下りてきたところから、フォローで肩の高さに抜けるまで、手元が常に体の正面にあり、体と腕が完全にシンクロしているのです。

画像: 体と腕が完全に同調していて肩から肩までがインパクトゾーンのイメージ(写真/有原裕晶)

体と腕が完全に同調していて肩から肩までがインパクトゾーンのイメージ(写真/有原裕晶)

 さらに、大西選手は、ダウンスウィングにおけるクラブのリリースがほとんどありません。そのため、フェースターンが少なく、非常に長いインパクトゾーンが実現されています。
 イメージで言えば、切り返しからフォローまで、一切クラブをリリースせず、体の回旋だけで打っているような感じ。肩から肩までの間が、すべてインパクトゾーンのようなスウィングなのです。

 大西選手は、普段から胸の前にボールを挟んで、ハースウィングで球を打つ練習をルーティンにしています。このような練習をすると、体と腕に一体感が出て、シンクロしやすくなるので、みなさんも試してみてはいかがでしょうか。

画像: 胸の前にボールを挟んで、ハーフスウィングでボールを打つ練習を普段から取り入れいる大西。アマチュアにも効果がある(内藤氏提供の動画より)

胸の前にボールを挟んで、ハーフスウィングでボールを打つ練習を普段から取り入れいる大西。アマチュアにも効果がある(内藤氏提供の動画より)

 大西選手の場合、インパクトの右のサイドベンド(上半身が右に傾く動き)が強く、頭が右に傾く動きが注目されがちですが、これは人一倍体の柔軟性が高いためです。首の角度に関しても、肩のラインに対して、頸椎(首の骨)が直角の状態になっているので、とくに問題はないのです。

 それよりも大事なのは 右わきが締まり、右ひじが少し曲がった状態でインパクトを迎えているところです。これは、腕の動きに頼らず、体の回旋でインパクトを迎えた証拠。再現性の高い動きで、ボールにしっかりと力を伝えている証拠なのです。

 このようなインパクトに近づくためには、右わきにタオルを挟んでスウィングするとよいでしょう。はじめのうちはちょっと苦しく感じるかもしれませんが、それで球が打てるようになったら、インパクトの厚みが変わってくると思いますよ。

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