「住友生命レディス東海クラシック」2日目のラウンド終了後のイベントといえば、日本女子プロゴルフ協会が唯一公認するドライビングコンテスト!
毎年恒例のドラコン大会“飛ばし女王”を決めるドライビングコンテストにはドライビングディスタンス1位(9月11日現在)の穴井詩、2位の葭葉ルミ、4位の岩井明愛など、飛ばし自慢の12名が参加した。
ルールは、ひとりにつき持ち球は2球。フェアウェイとファーストカットに止まった球の飛距離を計測、2球ともフェアウェイだった場合は飛んだほうを、2球とも外せば、記録なしとなる。この日の風は、右からのフォロー。風に上手く乗せられれば、ビッグドライブも期待できる。そんな条件だった。
例年、「記録なし」の選手も何人か出るが、今年は全員が記録を残しただけでなく、280ヤード以上打たないと戦えないという、レベルの高い争いになった。
そして、そこで力を発揮したのは、最後に登場した“大本命”の穴井詩。記録はなんと、驚異の302.3ヤード。
それまでの記録は岩井明愛の295ヤード。続く葭葉ルミは294.8ヤード。
穴井は1球目を失敗し、後がない状況。それでも、「後がないから、なんとしても記録を残さないといけないという気持ちでした。いいプレッシャーでしたね」と振り返った穴井の打球はやや右に。
高く打ち出された球は、そこからグングン風に乗って真ん中に戻ってくる、キレイなドローボールだった。まさに、この日の風に対しては理想的な球でビッグドライブを生み出した。それでも、本人の狙いとは少し違っていたという。
「フェードで飛ばそうと思っていたんですけど、逆球でした。切り返しからダウンスウィングにかけて、若干振り遅れている感じがあって……そのまま当たると右プッシュになってしまうので、フェースを返しにいったんです。うまい具合に戻ってくれて、ドローになりました。風もよかったので、最高でした!」(穴井)
『穴井=飛ばし』のイメージが定着している今、年々周りからの“圧”が強くなっているが、それを結果で返すのは、さすが。しかも、記録はただひとり、300ヤード超え。
「期待されているのがわかるので、すごくホッとしています。自己ベストは306ヤードとか、ですかね」(穴井)
自己ベストには届かなかったものの、誰も文句のつけようがない、ドラコン女王の名にふさわしい勝ちっぷりだった。
【各選手の記録】
穴井詩 302.3Y
岩井明愛 295Y
葭葉ルミ 294.8Y
鈴木麻綾 287.1Y
工藤遥加 281.3Y
山路晶 271.6Y
服部真夕 268.9Y
岩井千怜 266.7Y
セキ・ユウティン 266Y
桑木志帆 258.8Y
山城奈々 258.7Y
佐藤心結 243.1Y
写真/大澤進二