ボールの曲がりが大きめの人にとって、左右が林でセパレートされたコースはかなりのプレッシャーだ。曲がるのがわかっているから林に入るのは計算していたとしても脱出に何度もかかっていたら、スコアもまとまらない。
「林に入ったら狭い隙間は狙わずに、まずは確実に脱出することを考えましょう」と香西プロ。少しでもグリーンに近づきたいからといって、わずかな隙間を狙うより1打ペナルティのつもりで確実に横に出す考えをもつのが基本。でもどうしても脱出できないんですが?
ケース1:いつも右に当ててしまう人
まずはいつも右の木に当たって脱出できない人です。
「このパターンは脱出する隙間が狭いときに起こりやすいケースです。写真Aを見てください。赤い部分が林と考えてください。3つあるターゲットのうち、いちばん左のターゲットが脱出する方向とします。ボール後方から見るとターゲットが確認できます。そしてアドレスをとります。すると本来なら自分のポジションは林の位置に入りターゲットは見えません。それなのに目標が気になり、視界に目標が入るよう右を向いて構えてしまいます。これが原因です。真っすぐ構えているつもりでもボールが右に出やすくなってしまいます。こういうパターンでは『自分の位置からはターゲットは見えない』と覚えておきましょう」(香西プロ)
ケース2:いつも左の木に当ててしまう人
次に林から脱出しようとするといつも左にいくという人。
「このパターンは脱出する隙間が狭くても広くても起こります。こちらも同じく写真Aの状況から脱出すると考えましょう。ボールの後方から脱出する方向をチェックします。これはみなさんもやっていることだと思います。ではここでもうひとつボールが飛んでいく様子をイメージしてください。ロフトのぶんだけボールは上がります。そのラインもイメージしましょう」
「アドレスしてそのラインはどう見えるかというと、ターゲットより右に見えるのです。もうおわかりですね? 弾道を3次元でイメージするとヘッドは真っすぐ出していくのではなく、ターゲットより右に出していかなければいけないのです。それが実際の真っすぐなのです」(香西プロ)
このように自分が行きやすい方向の原因を頭に入れておくと、「いつものミス」が出にくくなると香西プロ。もし、次のラウンドでボールが林に行ってしまったら、このことを思い出してみよう。
協力/ETGS千葉校