コロナ禍において、安全なスポーツとしてゴルフを始めた人、再開した人が増えている。そんな人たちにも「ゴルフが楽しい」と思ってもらえるよう、「楽しくスコアアップするのに役立つクラブ」というコンセプトのもと登場した新しい「マルマンシャトル」。ウッドがドライバーから始まり2、3、5、7、9、11番、そして13番ウッドまでラインナップされている。13番ウッドでロフトが33度、飛び系である同ブランドのアイアンと揃えるならアイアンは9番以下を入れるといいことになる。
かつてはドライバーの次は3W、そしてアイアンは2番から。これがが男性ゴルファーが目指すべきセッティングで3Wの下に4W、5Wを入れると「非力なゴルファー」と見られるため拒む人が多かった。それから時代は変わり、片山晋呉が7Wや9Wなどのショートウッドを多用し賞金王にまで上り詰め、タイガー・ウッズやUSPGAのプロでさえ躊躇なく5Wを入れるようになった。
全米プロシニアを制した井戸木鴻樹のセッティングはウッド系(ユーティリティを含む)のクラブを6本入れているので「六本木」と呼ばれた。そして活躍中の青木瀬令奈はウッドが1W、3W、5W、7W、9W、ユーティリティが5番、6番、ロフトを寝かしたもう1本の6番を入れている。
こうしたセッティングの「ウッド化」はアイアンのロフトが立ってきたことの弊害にもよる。プロと同じような番手でグリーンを狙えるようになってきたが、5番アイアン、6番アイアンが打てなくなってきており、その結果、一般のアマチュアのクラブセッティングにはフェアウェイウッドやユーティリティの‟ウッド類“が増えている。
ボールを上げて飛距離を出すという点ではウッド系が強く、確実に狙った距離を出していく点についてはユーティリティが強いと言われる。しかしながら、やさしくお助けとなるはずのユーティリティを「うまく構えられない」などと苦手としているゴルファーが少なくはないのも事実だ。そんなゴルファーは「つなぎ」となるユーティリティを入れずにショートウッドとアイアンだけにすれば、スウィングもシンプルになることだろう。
男子プロのようなオーソドックスなセッティング、ユーティリティ多めのセッティング、ウッド多めのセッティング、いろんな選択肢がある時代だからこそ、自分の年齢や軸となるクラブの変化にともなって、いいスコアが出せる組み合わせをじっくりと考えてみてはいかがだろうか。