松山英樹をはじめ、フィニッシュでビタッと止まるようにアプローチを打つプロは少なくない。このフィニッシュ止めは何がいいのか、どう練習すればいいのか。北野正之プロが教える練習法を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフのスコアを作るのは、なんと言ってもアプローチとパットですよ。とくに僕たちアマチュアは、いかにグリーン周りから少ない打数であがるかってのが、スコアに直結します。だけど、なかなか寄らないし入らないじゃないですか。練習しても、なかなか上手くならないのがアプローチ&パットなんですよね~。なんか簡単にできて、精度が高くなるコツとかないのかな~と思うわけです。

週刊ゴルフダイジェスト10/18号に「ショートゲームの精度アップにはフィニッシュ止めがいいぞ」という記事がありました。「フィニッシュ止め」は松山英樹プロもやっていることなのだとか。こりゃ試してみるしかないでしょう!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2022年10月18日号で特集されていた、フィニッシュを止めるアプローチのコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月18日号で特集されていた、フィニッシュを止めるアプローチのコツを実践!

この記事で解説をしている北野正之プロによると「ミスショットの原因はフィニッシュで止まれないから」だそうです。スウィングの基本はバランスよく立ち、バランスよく振り抜くことなので、フィニッシュでピタッと止まれないのは重心の位置がズレているからということらしいです。なので、フィニッシュ止めができればバランスよく振り抜けたってことになるわけです。

フィニッシュ止めをするためには「重心位置の安定」と「正しいスウィング軌道」が必要になります。正しいプレーンで振ることができれば、余計な動作がなくなり、自分の思い描いたフィニッシュで止められるということ。松山プロのアプローチのフィニッシュはピタッと止まったまま、ボールを目で追っています。アマチュアはあのフィニッシュを目指すべきだと北野プロは言っています。

画像: 松山プロのようにピタッとフィニッシュが止められれば、バランス良く振り抜けたということ。(左)フィニッシュが決まらないと、ミスになりやすい(右)

松山プロのようにピタッとフィニッシュが止められれば、バランス良く振り抜けたということ。(左)フィニッシュが決まらないと、ミスになりやすい(右)

まず、フィニッシュ止めは、止めるのが簡単なパターからやるのがおすすめだそうです。アマチュアはインパクトした瞬間、頭や体がカップ方向に動いてしまいがち。そうなると重心位置やプレーンはズレてしまうわけです。

画像: アマチュアはインパクトした瞬間、体がカップ方向に突っ込んでしまいミスになる

アマチュアはインパクトした瞬間、体がカップ方向に突っ込んでしまいミスになる

パットでフィニッシュ止めができると、ストロークの緩みがなくなるので、フェース面のブレがなくなり方向性がよくなります。さらにインパクトが安定するので、球の転がりがよくなります。また距離感はフィニッシュでイメージするものなので、右手でボールを転がすのと同じで、フォローの大きさ=フィニッシュ止めの位置と考えれば、距離感も合わせやすくなるんです。なんだかいいことだらけじゃないっすか!

画像: フォローの大きさで距離感を合わせる

フォローの大きさで距離感を合わせる

さっそくフィニッシュ止めをパットでやってみました。まず距離感を意識して、どのあたりでヘッドを止めるかをイメージして素振りをします。そしてそのままのイメージでボールを打ちます。とにかくイメージした位置でヘッドをピタッと止めることだけを考えてストロークしました。

たしかにフィニッシュ止めを意識すると、緩むことがなくなる気がしますね。ストロークが安定するし、インパクトもいつもより安定して、しっかりした打感になったような気がします。そのおかげかボールの転がりもいいように感じました。上体が突っ込んだりもしなくなるので、ショートパットにはかなり効果がありそうです。ロングパットの距離感は少し慣れが必要かな~と思いました。ラウンド前の練習からしっかりとフィニッシュ止めをやっておけば、本番でもできるようになってくると思います。

画像: フィニッシュを決めてストロークすると、緩まず、安定したインパクトができるようになる

フィニッシュを決めてストロークすると、緩まず、安定したインパクトができるようになる

次にアプローチです。注意することはフィニッシュ止めの位置。フィニッシュは体の正面で止めるというのが基本だそうです。胸の前にクラブがあると止めるのが簡単になるということらしいです。松山プロもピタッと胸の前でクラブを止めています。

この止める位置ですが、北野プロ流のアレンジがあって、腰の下で止める意識がいいということなんですよ。腰の下で止めることの最大のメリットが、すくい打ちの解消。アマチュアはどうしてもボールを上げたいという意識から、すくい打ちになってしまい、ダフリやトップのミスが出てしまうんですね。低い位置でクラブを止める意識だと、ハンドファーストでダウンブローのインパクトができるようになり、スピンが入りやすくなります。また、手が浮いたり、手首をこねる動きもなくなり、ラインも出しやすくなります。

画像: フィニッシュを腰より下の位置で止める意識でストロークすると、ハンドファーストでインパクトできるようになり、すくい打ちのミスがなくなる

フィニッシュを腰より下の位置で止める意識でストロークすると、ハンドファーストでインパクトできるようになり、すくい打ちのミスがなくなる

距離感はパッティングとは違い、トップの高さで調整するのがいいようです。どのくらいのエネルギーが必要かを考えてトップの位置を決め、フォローは腰の下で止めるということです。

画像: 距離感はトップの位置で決める

距離感はトップの位置で決める

やってみましたが、たしかに低い位置でフォローを止める意識だと、上からボールを捉える動きになりやすく、すくい打ちのミスはなくなりそう。パットのときと同じで、フォローだけを意識していると、インパクトが安定する気がします。これもしっかりと素振りのときに、どこで止めるのかを意識したほうが良さそうですね。ただ、トップが腰より高くなるような距離を打つときは注意が必要かも。トップが大きくてフィニッシュが小さいと、インパクトでついつい緩めてしまいがちになります。

画像: 大きいトップから小さいフィニッシュにすると、ダウンスウィングで緩むことがあるので気をつけましょう

大きいトップから小さいフィニッシュにすると、ダウンスウィングで緩むことがあるので気をつけましょう

しっかりと加速しながらインパクトを迎えられればいいのですが、それが難しいのであれば、もう少し高い位置で止めるようにしてもいいかも。トップの位置よりも少しだけ低い位置で止めるくらいの意識なら、すくい打ちも防げて、緩みもなくなるかもしれません。自分にはどんなイメージが合うか、試してみるといいと思います。

フィニッシュ止めを試してみましたが、止めることを意識することで、緩みがなくなったり、ストロークが安定したりすること体感できました。とくに練習でしっかりとフィニッシュ止めを意識しておくと、かなり効果があるように思います。特にパットのフィニッシュ止めは、簡単にできるのでおすすめです。ショートゲームに不安がある人は一度試してみてはいかがでしょうか。

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