みんゴル取材班(以下、み):静かなブームになっているコンボアイアンですが、何番から上をやさしくするのがおすすめですか。市販されているコンボセットはたいてい5番から7番までがやさしめ、8番からPWが難しめです。女子プロのアイアンも同じ。いっぽう、男子プロは4番と5番をやさしくしている選手が多いようです。
宮城:プロにアイアンは何番まで自信があるか聞くと、5番は微妙で6番はぎりぎりという答える選手が多いです。つまりプロでも6番で100%うまく打てる自信はないわけです。そういった意味で市販のコンボアイアンが7番から上をやさしくしているのは理に適っています。
み:6番からではなく?
宮城:最近のアマチュア向けの7番はロフトが立っているので昔の6番並みに難しくなっています。また、100をようやく切れるくらいの人だと8番でも芯に当てられるかどうか微妙です。マッスルやハーフキャビティなど難しいモデルを入れるなら8番が限界。8番、9番、PWの3本、あるいは9番とPWの2本だけ入れるのがおすすめです。
み:いっそ全部の番手をやさしくしたほうがいいのでは。
宮城:コンボには2種類の考え方があります。一つは基本のアイアンセットの長い番手を低重心で上がりやすいアイアンに置き替える考え。ミドルアイアンの距離のセカンドショットで多い左足下がりのライから打つときのプレッシャーが小さくなります。もう一つは基本のアイアンに対して短い番手をコンパクトなヘッドに替えるという考え方。ショートアイアンをラフから打つときに抜けがよくなりスピンコントロールがしやすくなります。
み:自分でコンボセットを組む場合はどんな点に注意が必要ですか。
宮城:同じブランド内であればヘッド重量はほぼ同じなので重量フローはそれほど気にしなくてもいいでしょう。モデルによってまちまちなのが形状やフェース長ですが、自分が気になるかどうか。フェースプログレッションは打ち方に影響してくるので逆転しないように気をつけるべきです。
以外と気付きにくいのがネックの長さです。マッスルバックなどアスリートモデルは重心を高くするためにネックを長くしているので見た目の違いは気にする必要はありません。しかし、問題はシャフトの硬さです。ネックが長くなれば同じシャフトでも硬く感じるので、長さの極端に違うモデル同士をコンボする場合は信頼できるショップに相談したほうがいいでしょう。あとはロフト角です。境目の番手でロフトが開きすぎたり詰まりすぎたりしないようネック調整できるモデルがおすすめです。