国内女子ツアー「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」最終日、首位タイから出た川﨑春花が河本結らとの競り合いを制し、ツアー2勝目を飾った。
画像: 早くもレギュラーツアー2勝目を挙げた川﨑春花。ここ一番の集中力があり、とにかく勝負強い(写真は2022年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 撮影/有原裕晶)

早くもレギュラーツアー2勝目を挙げた川﨑春花。ここ一番の集中力があり、とにかく勝負強い(写真は2022年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 撮影/有原裕晶)

川﨑春花は8月末に下部のステップアップツアーで初優勝。2週後にはメジャーの「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」を制し、さらに今回の優勝と約2か月で一気にトッププレーヤーへと駆け上がった。2週連続の大会連覇がかかっていた古江彩佳は8位。初の2週連続のツアー参戦となったアマチュアの馬場咲希は予選落ちに終わった。

マッチレースを展開する川﨑、河本をルーキーの佐藤心結が猛追した最終日、決着は18番グリーンまで持ち越された。1打リードの川﨑は2段グリーンの下からのバーディパットをピタリと寄せる。この時点で先にホールアウトしていた佐藤の優勝のチャンスはほぼなくなった。追いつく可能性があった河本は同じく下の段からのバーディパットをショート。最後は川﨑が短いウイニングパットを沈めて、大会を締めくくった。初優勝を飾った直後は2週連続予選落ちと苦しんだが、メジャー覇者として臨んだ6試合目にしてツアー2勝目。勝負運なのか、勝負強さなのか、今季17試合に出場し、トップ10入りは優勝した2試合だけとなっている。

画像: 18番のグリーンに勝負は持ち越されたがバーディパットをピタリと寄せ勝負あり、河本らに競り勝った(写真は2022年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 撮影/有原裕晶)

18番のグリーンに勝負は持ち越されたがバーディパットをピタリと寄せ勝負あり、河本らに競り勝った(写真は2022年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 撮影/有原裕晶)

川﨑はステップでの優勝を転機に出世街道をバク進中だが、惜しくも3年半ぶりの2勝目に届かなかった河本もステップから上がってきた選手。2018年に4勝を挙げてステップの賞金女王に輝くと、翌年にレギュラーツアーで初優勝を手にした。それぞれ、レギュラーツアーで活躍するまでの流れは違っても、ステップで経験を重ね、結果を残すことで自信を深めていったのは同じ。現在のランキング見ると、山下美夢有、西郷真央、西村優菜、吉田優利ら、プロ入り後、即レギュラーツアーという選手が上位に名を連ねているが、ステップでの活躍も出世コースのひとつとして、しっかり機能している。

そんなステップでは今季、川﨑と同い年のルーキー櫻井心那が5勝を挙げ、賞金女王をほぼ手中に収めている。直近5戦4勝の勢いで今大会に出場したが、残念ながら予選落ち。今回は高い壁に跳ね返される形となったが、すでにレギュラーツアーでの優勝争いも経験しており、来季の有力なブレーク候補であることには変わりがないだろう。また、わずかに逆転女王の可能性を残す宮澤美咲も昨年プロテストに合格したルーキーの一人。このまま賞金ランク2位をキープすれば、前半戦の出場権が与えられるため、彼女も来季はレギュラーツアーが主戦場となる。

現在のステップには西山ゆかり、吉田弓美子、藤田光里ら、レギュラーツアーでの優勝経験者、シード経験者も多数出場。レギュラーツアー以上に開催地が全国を点々としているため、継続して好成績を収めるにはタフさも求められる。そのなかで結果を残してきた選手たちだけに、きっかけ次第でレギュラーツアーでも戦える可能性は十分。川﨑や河本に続く、ステップ経由のニューヒロインの誕生には今後も期待が持てそうだ。

This article is a sponsored article by
''.