テーラーメイドの最新モデル「ステルスグローレ」は、2022年2月に発売された「ステルス」シリーズをベースに、日本人のゴルファー向けに開発されてきた、やさしく飛ばすがコンセプトの「グローレ」シリーズの要素を融合させたモデル。
その名の通り“お助けクラブ”として知られるレスキュー(ウッド型ユーティリティ)についても「ステルスシリーズより構えた際の安心感が重視されているように感じます」とプロゴルファー・堀口宜篤は言う。
「ステルスレスキューと比べるとヘッドがひと回り大きく、構えると平らに見えます。形状はシャローで、フェース面も比較するとより厚みがありますね。クラウンとフェース面は黒色、そしてフェース周りに白色の部分があり、それもあって非常にボールが上がりやすいイメージが浮かびます。ソールもラウンドしていて、ライに対しての対応も十分できそうです。全体的にグローレらしくやさしさが増していますね」(堀口、以下同)
では「ステルス グローレ」の4番(ロフト21度)にフジクラと共同開発した「スピーダーNX for TM」のSフレックスを組み合わせたモデルで試打した際のデータの平均値と、インプレッションを見てみよう。
【堀口のステルスグローレ(4番)の試打結果】
HS39.7m/s キャリー198Y トータル208Y 打ち出し角14.7度 ボール初速56.6m/s スピン量4118rpm
「振らなくても勝手に飛んでいってくれますね。そのうえでスピンもそれなりに入って高さも出てくれます。弾く感じがありますが、そのなかでフェースに乗る感触も感じられます。スウィングしていくタイミングとボールを打ち出していくタイミングが心地いい、ちょうどいい弾き感。これは打ちやすいですね」
弾道についてはドローバイアス設計であることもあり「基本的にはつかまってくれて、右にはいかないですね。自然に打てばドローが出ます」と堀口。つかまり性能や飛距離、ボールの上がりやすさに加えて「その形状ゆえのやさしさも、とても大きいメリットですね」という。
「ユーティリティって引っ掛けが怖い番手でもあるのですが、ステルスグローレは全然アップライトに見えないのもいいところ。ソールがラウンドしており、ライ角に合わせて構えられるので見え方がそんなに変わりません。とくにトウ側が上がるライではすごく引っ掛かりそうなイメージがユーティリティにはありますが、それが緩和されていますね。構えた時の安心感がありがたいです」
純正シャフトについては「Sフレックスであれば、ドライバーで41~42m/sくらいのヘッドスピードの方でも全然耐えてくれますね」と堀口。「球の強さを求めるのであればステルスに軍配が上がりますが、見た目の安心感、そして球の上がりやすさはステルスグローレが圧倒的ですよ」とのことだ。ぜひクラブ選びの参考にしてみてほしい。
協力/PGST