プロや上級者のなかには、日々の練習やラウンドでの成果を「ゴルフノート」にメモするよう習慣づけているゴルファーも少なくない。100切りを目指すゴルファーに限らず、多くのアマチュアにとっても「ゴルフノートをつけることは、上達に確実にプラスになります」と兼濱は言う。
とはいえゴルフノートを書くと言っても「いったいどんなことを書けばいいの?」と疑問符が浮かぶゴルファーも多いはず。兼濱は「とくにラウンドに関して、メモしておきたい項目がいくつかあります」と続ける。
「まずはラウンド時のスコアの記録ですが『コース名』『天気』『スコア』『ラウンド時のトータルヤード数』は欠かさずメモしておきたいですね。とくに大切なのはトータルヤード数。多くの方はパー72に対してのスコアで一喜一憂しがちなのですが、そもそもパースコア自体他者が決めた数字です。極端な話、同じパー72のコースでもトータルのヤード数が長くなればそのぶんスコアも悪くなりますよね。それよりも『トータルヤード数に対して自分が何打で上がれる力があるか』を知っているかどうかのほうが大事ですよ」
まずはラウンドの際のトータル距離を記録するクセをつけて、それとセットで実際のスコアという結果を考えられるようになれば、プレーしているコースが自分の実力に対して適正なのか、難易度が高いコースなのか、ということを理解する物差しになるわけだ。
加えて「プレー中に良かった点を3つ、反省点を1つメモするクセをつけましょう」と兼濱。
「反省点のほうが数を多く挙げやすいのですが、書けば書くほど『あれもこれも』と練習することが見つかり、結局すべて中途半端になってしまいます。それよりも反省点は1つだけにして、次のラウンドや練習で意識することを絞ったほうが、取り組むべきことも絞れてきますし、上達にはいい方向にいきやすいですね」
実際、自分が一番印象に残っている反省点がプレーのリズムを大きな崩した要因で、そこをきっかけに反省点が増えてしまっていた、なんてことも往々にしてあること。であれば、まずは1つのポイントに集中したほうがプレー全体の流れもより良くなるというわけだ。
「逆に、良かった点は3つと言わず見つけられるだけどんどん書き込んでいいと思います。それを成功体験としてノートに書き、脳に復習させることが大切ですよ」
協力/レッツゴルフ銀座