みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。女子ツアーが熱いですよね~。若手の強い選手がどんどん出てくるので、本当に目が離せません。今シーズンも初優勝した選手が何人かいますが、まだ優勝こそないものの毎試合上位に来ているような選手もたくさんいます。
そんな、いつ優勝してもおかしくない選手のひとりが菅沼菜々選手です。童顔で、いつもニコニコしながら楽しそうにラウンドをしていますが、いつの間にか上位に来ている。そんな菅沼選手の記事が月刊ゴルフダイジェスト12月号に載っていました。
レッスン記事ではなく、インタビュー記事なのですが、そこで自分のパッティングスタイルについて語っているところがあるんですよ。菅沼選手ってけっこう長いパットをスコッと入れるイメージがあるんですよね。なので、今回は菅沼選手のパッティングを真似てみることにしました。
テレビで観ていて、いつも思っていたのですが、菅沼選手のパッティングスタイルは少し独特です。まずボールの位置がめちゃくちゃ近い。つま先にすぐ先くらいにボールがあるので、ストローク中にパターのヒール側がつま先に当たるんじゃないかと思うくらいです。男子では渡辺司プロや金谷拓実プロもボールにかなり近いですが、女子でここまで近い選手はあまり多くないんじゃないでしょうか。
そしてフォローで左わきが空きながら抜けていくんですよ。アドレスやテークバックのときはとくにわきが空いているわけではないのですが、インパクト以降は空いていく。これはアッパー軌道で振る意識が強いために左わきが空いて、大きなフォローになるそうなんです。菅沼選手は球の転がりの良さがパットでは重要と考えていて、そのためにきれいな順回転をかけたい。なのでアッパー軌道でボールを押し込むようなストロークをしているということです。
さっそく菅沼選手のパッティングをマネてみることにしました。まずアドレスです。ボール位置をかなり近くにするのですが、これが凄い違和感。なにしろ普段のアドレスでのボール位置よりも20センチ以上も体に近い。けっこうお尻を後ろに引いて構えないとだめですね。菅沼選手はこのアドレスで目の真下にボールが来てますから、けっこうかかと体重なんじゃないのかな?
そしてストロークしてみます。テークバックは普通で、インパクト以降はヘッドが上に上がっていくようにストロークします。左わきを空けながら左ひじを抜くように動かすとヘッドがアッパーに動きやすいですね。っていうか、そういう動きをしないとボールをこすり上げるような打ち方はできないです。
実際にパットをしてみると、これがけっこう難しい。どうしても上手く左ひじが抜けなくて、フォローが少しぎこちなくなりますね。これは肩甲骨あたりの柔軟性の問題なのかも。やっぱ僕にはこのボール位置は少し近すぎるような気がします。
菅沼選手よりも少しだけ遠い位置にボールを置いてストロークしてみました。これなら左わきを空けながらアッパーにストロークしてもスムーズに打てます。それでも普段のボール位置よりも10センチ以上近いんですけどね。
このストロークをやってみて思ったのは、上手くインパクトできるとたしかに転がりが良くなるし、ボールの伸びがあるような気がします。ただアッパーに動かすタイミングがずれると、ミスヒットになりやすいので、これはある程度練習しないと安定したインパクトが難しいかも。
慣れてくると出球の方向性は良くなると思いました。ボールに近いこともあってヘッドをストレートに動かしやすいので、真っすぐ狙った方向に打ち出しやすいですね。つま先が近く、それがガイドラインの役目をするので、さらにまっすぐにストロークしやすいと思います。菅沼プロはヘッドとつま先が当たりそうなくらい近いので、さらにその感覚は強いんじゃないでしょうか。
何球か打ちましたが、方向性の良さから、短いパットにはけっこういいかもという感じです。1メートル以内くらいのパットで、まっすぐに打ち出したいときにはこの打ち方はかなり有効。短いパットが苦手な人は試してみるといいかも。近くに立つというのも効果があるし、まっすぐストロークしやすいのがショートパットに効果ありです。
でもロングパットの距離感はなかなか合わないっす。インパクトが安定しないというのが理由なのですが、やはりある程度練習しないと難しそう。菅沼選手は毎日10分の練習を10年間続けたらしいので、やっぱ練習の賜物なんですね。今では10メートルでも入る自信があるらしいので、僕たちも一日10分コツコツと練習しましょう。いろいろと発見があると思うので、一度菅沼選手の打ち方を試してみると良いと思います。